autumn102 作戦 ページ5
★ゼンside
ギル「着いたな」
馬を走らせ、酒場町の1歩手前までやってきた。
ギルどのによると、そこに海の鉤爪の船があるらしい。
ラジ「あそこに、白雪どのたちが…」
ギル「ああ。だが、奴らの息のかかった賊どもの溜まり場でしかけるには分が悪い」
ゼン「なら、酒場町を出て、白雪たちを船から下ろすときを狙うしか……」
誰もが、そう思った時だった。
ギルどのが、にやりと口角を上げ、信じられない発言をした。
ギル「実は、もう奴らの根城は特定できている」
ゼン「な……！」
その場にいた全員が、息を呑んだ。
イルメリアの情報網はすさまじい、とどこかで耳にしたことがある。
どんなに遠い国でも、なにか事件が起こればすぐさまイルメリアの耳に入る。
陸海空、どこにいても、イルメリアからは逃げられないのだ。
オビ「〜♪敵には回したくないねぇ」
綺麗な口笛が響いたあと、木々が口を開いた。
木々「ゼン殿下、ギル王子、提案があります」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
☆Aside
白雪「ねぇ、A！これ使えそうじゃない？」
私たちは、何か使えそうなものはないかと部屋の中を漁っていた。
手を止め、先ほど見つけた黒いステッキを片手に、白雪のもとへと駆け寄る。
白い手のひらには、丸い煙玉が。
それを見て、私の頭の中にあるアイデアが浮かび上がった。
『今から作戦を話すからよく聞いて。まず……』
作戦の概要を説明し終わると、白雪の瞳が爛々と輝いた。
白雪「わかった。怖いけど、頑張ろう！」
互いの手をギュっと握り合い、所定の位置についた。
白雪が煙玉を投げ込み、もくもくと煙が立ち込める。
『をきゃぁあああああああ！』
白雪「だれかぁあああああああ！」
途端に、女優顔負けの演技力で悲鳴を上げる私たち。
すると、上からドタドタと慌てたような足音が聞こえてきた。
ここまでは作戦通りだ。
男「うおっ！なんだこの煙！前が見えねぇ」
男「女ァ！返事しろ！！さっきの悲鳴…まずいぜ、もし何かあったら………」
ゆっくりと忍者のように姿勢を低くしながら、上へと続く階段を上る。
.
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ルルコ - 大・号・泣！！ ほんとにタイトル通り涙の雨です！それも大雨！最後の宝探し(手紙とお花)なんて神ですね！別の意味でさらに感動しました (2021年12月15日 1時) (
レス) @page50 id: 71a021f1b6 (このIDを非表示/違反報告)
purupru(プロフ) - はまってしまい、一気に読みました。涙雨3に入ってからは涙がでて止まりませんでした。更新再開を楽しみにしてます^ ^ (2018年11月6日 20時) (レス) id: bc972e56cf (このIDを非表示/違反報告)
れ - 一気に読んでしまいました。涙がとまりません。また、物語がスタートするの待ってます。 (2018年10月13日 17時) (レス) id: 3522cc0a39 (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 更新再開してくれて嬉しいです！完結まで楽しみにしてます！ (2018年6月3日 7時) (レス) id: 4709ebaabe (このIDを非表示/違反報告)
マリモ - クラリネスで涙花病の薬つくってほしい (2018年5月15日 14時) (レス) id: 1e69e1c4b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミミネコ | 作成日時：2016年12月9日 20時
