青年 ページ4
「どんな人なのですか？」
Aが珍しく瞳をきらきらさせて質問するので、桜も嬉しそうに答えた。
「男の人みたい。A様と歳が近いって聞いたなぁ」
「ほう」
「楽しみでしょ？」
「はい」
Aが何度もうなずく。それを見て桜はまた口元をほころばせる。
「今日あたり挨拶に来るかもよ。A様は三成様の妹だもん、ほっとけないでしょ」
桜が続ける。
「それに、A様可愛いんだもの」
「あなたの思っているふうにはならないと思うのですが…」
桜はどうやら、Aとその新しい部下が恋仲になるのではなかろうか、と言いたいらしい。
「相手はあくまでも兄様の部下なのですから、私と過ごしている時間などないでしょう」
「えー？つまんない」
桜がむぅ、と頬を膨らませた。まるで栗鼠みたいだ。
そのとき、廊下をばたばたと走る音が聞こえてきた。
「こら貴様！走るな！」と叫ぶのはAの二人目の忍の椿だ。
「A様、新入りが来たぞ」
また天井裏から少女が現れた。彼女もAの忍、牡丹である。
「ほら、お楽しみの新しい部下が来たみたいだよ」
にこにこと桜が微笑む。Aは部屋の外に少し顔を出した。
「あっ！」
その青年は、こちらを見ると目を大きく見開いた。
「お姫様！俺、豊臣の左腕に近し、島左近！以後お見知りおきを！」
Aは、なんだか複雑な表情を浮かべたという。
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鶯餅(プロフ) - コメント有難う御座います！これからも更新頑張ります! (2018年5月29日 18時) (
レス) id: d3725be283 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜 - 楽しく読ませて頂いてます！更新頑張って下さい!^ ^ (2018年5月29日 14時) (レス) id: df783c30d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶯餅 | 作成日時：2018年5月2日 22時
