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布団から行儀悪く、左足を出した状態でAは目を覚ました。自室は静かで、誰もいない。ただ積まれた本が小高い山を作っていた。
(どこだここ)
自室だと理解したのは少し後だった。目が覚めるとそこが何処なのかわからなくなることがたまにある。自分が寝ぼけているのはわかっていても、知らないところに連れてこられたようでなんとなく気分が悪い。

寝間着のまま、まだ重く感じる身体を引きずって、廊下を歩いた。着替えはまあ、あとでもいいだろう。

「桜、ご飯ください」
「姫様ーおはよー」
昨日夕餉を食べていないので、いつもの数倍は腹が減っている。
「ご飯ください…もう何でもいいんで…兵糧丸とかでいいんで…」
「あれは戦用だから!!」
忍の常備食は、ごまの濃厚な風味をやや甘くしたような味で結構美味しい。いやまぁ、戦用なのでたまに食べるくらいなのだが。
もらった湯漬けをすする。ぼけーっと食べていたら、いつの間にか平らげてしまっていた。

「では着替えてきます」
「寝癖直してくるんだよー」
さっき桜に会ったとき、なんかぎょっとしていたので多分すごい寝癖がついているんだろうな。Aは他人事みたいに思った。

再び自室に戻ってだらだらと着替える。
いつも着ている羽織を着て、鏡を見たら予想通り、すごい寝癖がついていた。

赤い椿→←莫迦な女



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鶯餅(プロフ) - コメント有難う御座います!これからも更新頑張ります! (2018年5月29日 18時) (レス) id: d3725be283 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜 - 楽しく読ませて頂いてます!更新頑張って下さい!^ ^ (2018年5月29日 14時) (レス) id: df783c30d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鶯餅 | 作成日時:2018年5月2日 22時

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