幽霊が見える女は明治時代へやってきた【金カム】 (ページ4)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:2,939 hit

2 ページ4

1906年、まさか明治時代にタイムスリップしたなんて……

『そう、ですか。教えて頂きありがとうございます』

「何か分かったのか？」

『………信じてもらえないかもしれないですけど』

助けてくれた少女に私が何者なのか現状を話すとどうにも腑に落ちないといった表情で少女はこちらを見る。

「つまり……辰巳は既に死んでいて気づいたらあそこにいた、と」

『はい。なので私には行く場所がありません。でもこんな私を助けてくれた貴女に何か恩返しがしたい。私に出来ることがあればなんでもします。』

お願いします、と頭を下げて懇願すると少女は慌てて私の両肩を掴んで身体を起こさせる。

「……分かった。だが今の体力だと山での生活すらままならない。私が一から教えてやる。厳しくいくぞ」

『！ありがとうございます。』

「そういえばまだ名乗ってなかったな。私はアシㇼパだ。」

『改めてまして辰巳Aです。よろしくお願いします、アシㇼパさん』

固い握手を交わした後に早速リスの脳みそを食べさせられた。