男主side ページ18
夜の世界でネオンが輝く繁華街のとあるバーの店“青満月{せいまんげつ}”に入る
カランカラン
店内は準備中の為か薄暗く人影がチラホラと見える
ステージがある場所はスポットライトが照らせられてそこで決まった時間になると色々なイベントが発生するが今はしていない
特殊なのがここに来る人は全員男
スタッフも男で年齢はバラバラ
ここは会員制のゲイバーの店
客は気に入ったスタッフがいればスタッフ本人の合意で店にある部屋に連れ込むかお持ち帰りが出来る
俺は近くのバーカウンターに座る
「いらっしゃ〜い♪」
黒髪で長髪、中性的な顔立ちに完璧なメイク、服装はチャイナドレスを着ている女性
ではない
「あら〜!シルじゃない!やだ〜来てくれたのね♥」
「お前は相変わらずだなクロ。」
「私の事はママって呼んでっていつも言ってるでしょ!」
「だが、クロって呼ばれた方が嬉しいんだろ?なぁ、クロ。」(ニヤリ
「もう!意地悪なんだから!この人たらし!」
「クックックッ、それにしても女装は相変わらずだな。」
クロは女装が趣味のれっきとした男性だ
「ふふふん♥まぁね♪どう?このチャイナドレス。素敵でしょ♪」
「どうせ、そこら辺のカモからの貢ぎ物だろ?」
「んもぅ!プレゼントって言いなさいよ!
プ・レ・ゼ・ン・ト!」
「わかったわかった。似合ってるから。」
「あらそう♥シルったら〜♥」
と、上機嫌になる単純な奴だがこう見えてこいつは今年でアラフォーになる
「本題に入ろうぜ。クロ。」
「あ、そうね。忘れてたわ♪じゃ、こっちの部屋に移りましょ。」
近くのスタッフに“少し抜けるわね”と言い胸元からカードを取り出しお酒棚の横にある扉のカードを通す場所に入れ中に入った
そこは会員制の中のVIPしか入れない特別な部屋で基本はテーブルとソファーしかないが
内密な話をしたい時用の個室もいつくかある
黒革のソファーに座り着ていたフードを外す
「ほんと綺麗な顔立ちよね〜嫉妬しちゃうわ。」
「御託はいいからさっさとリスト。」
「せっかちね〜……はいこれよ。」
ガラステーブルに何枚もの紙を置かれ
受け取って資料を見た
「どうやら噂の組織がココ最近派手に動き回ってるのよ。」
「例の黒組織か。……そういえば弟もそこにいるらしいってダニーから聞いた。」
「あら?そうなの?」
「あぁ。じゃ、俺は行く。」
窓枠に手をかけ飛び降りた
「お前にいつ会えるんだ?…………ジン。」
そっと最愛の弟の名を呟いた
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