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先程まで結われていた髪はほどけ「ごめんなさい」という度にかき乱されていった。
まるで注射器に怯えるように注射器を見つめ睨んでいる。
何もかも全てに怯えているのだ
『あの…』
「ﾋｯ……！！！」
彼は目に涙を浮かべ乱れた様子で私を見つめた。
丸くなるように体を小さくしがくがく震えている。
注射器が原因だと悟った私はすぐさま彼から注射を遠ざけた
怖いかもしれないけどどうして安心させてあげたかった。だから彼の手を両手で少々強引に握った。
「あ、あいや、やめっ……」
『ごめん貴方の意見を尊重してあげられなくてごめんね。辛いよね。怖かったよね。大丈夫。私は貴方を絶対傷つけない』
「…ｯ、嘘や！！そんな嘘今まで沢山つかれてきた！！
俺はこんな見た目だから今まで何回も挿れられ___」
『言わなくていいよ、無理して言わなくていい。』
彼がされてきたことに察しがついた。
彼の中性的で整った容姿に目をつけ散々自分達の快楽として発散され続けたんだろう。
「え、？」
『そんな嫌な記憶忘れちゃえばいい。
忘れさせてあげられるくらい幸せにするから』
「…ﾂ」
彼は苦虫を噛んだような顔して私を睨んだ。
「そんな事ｯ…幸せになりたいなんて……、
俺はただ死にたいんや！！！！！」
彼の悲痛な叫びが医務室の窓ガラスを震えさせた。
『死にたい人に無理に生きろっていうのは生きたい人に
ﾀﾋねって言ってるのと同じくらい辛いのは知ってる。
だから無理にとは言えないけれど』
彼のか細い手を片手でぎゅっと握り涙で濡れた頬をもう一つの手で押さえた。
『死にたいのにどうしてそんな悲しい顔するの、？』
思わず細い声色になってしまう
すると彼は頬にある私の手に自分の手を重ねた。
『幸せになりたいって思うのは悪い事じゃないです』
「でもｯ…！！」
私は彼を抱きしめた。
そして腕の中にいる彼に何度も告げる。
『今まで辛かったよね。痛かったよね。苦しかったよね。頑張ったよ、本当に。』
彼は何もせずただそれを聞いて俯いてるだけだった。
・
もういいかなと思い離れようとすると彼の手が腰に回る
「まだ、まだ行かんとって。離れんとって、」
『分かった、じゃあ離れないね』
泣きべそをかく彼の頭を何回も撫でた。
安心して欲しかった。信じて欲しかった。
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りす(プロフ) - 好きです〜！wrwrdのみんなと夢主ちゃんには幸せになってほしいです！頑張ってください〜！応援しています！ (9月13日 8時) (
レス) @page31 id: 6cf6d64f42 (このIDを非表示/違反報告)
まる麺 - 面白いです！これからも無理のないように更新頑張ってください！ (8月31日 23時) (レス) @page30 id: 81fa0833c9 (このIDを非表示/違反報告)
ぬぬか - 好みだぁ…………………！ (7月29日 15時) (レス) id: 6a6324a65b (このIDを非表示/違反報告)
烏丸 - 一気読みしました！面白いしそれぞれの過去がもう…(泣)応援してます！！ (5月22日 22時) (レス) @page27 id: 144a6ab78e (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろぉ(プロフ) - 更新ありがとうございますーー！！！ (5月20日 11時) (レス) @page27 id: f13e73b476 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつき | 作者ホームページ：作品の温度差で読者様に風邪を惹かせる
作成日時：2022年11月23日 16時
