世界一甘い自由研究【高尾和成】

▼自由研究.18 ページ20

夕方、部活も終わり自由時間









私はぼーっとしながら合宿所の敷地内を散歩をしていて









「…い…おい！」









誰かに肩を掴まれ、パッと後ろを振り向く









「緑間くん」









さっきのことがあってから、私に1度も話しかけてこなかったのに









「どうしたの？」









「話がある」









いつになく真剣な表情の緑間くん









ついていかない訳には行かなくて









私は緑間くんの部屋へと向かった









＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿









「さっき、俺はお前に告白をした…が、返事はしなくてもいいしいらないのだよ」









え？









「突然だった、俺も高尾に気づかされて驚いているし、しかもお前は俺のことが好きではないだろう」









ちょ…突然どういう…









「さっきの告白を忘れろとは言わない、が気にせず今まで通りにしていてくれないか？」









「…あ、うん……って私は常にいつも通りだけど…緑間くんがさっきからあからさまに避けてたんじゃん」









緑間くんの眉間にシワがより、やばっと今頃焦る









「そう、だったな…すまない」









「いや、うん大丈夫。ありがとう」









ありがとう、と言われて緑間くんは意味がわからないという顔をしていたから









「告白、嬉しかったよ」









ちゃんと言葉にしてあげた









「ふっ…、相変わらずだな……あ、」









急に何かを思い出したかのように緑間くんが私の両肩をがっしり掴む









グッと顔が近づいてきて、









「ま、まだ高尾に自由研究とか言って変なことをされているのか！？」









「あ……うん…」









そういえば緑間くんにはそのことを相談してたんだった









「高尾は、恋人でもないのにお前にそんなことをしていてズルくはないか？」









「ずるいって？」









「俺のように気持ちをお前に伝えてはいないだろう」









「き、気持ちって…和成は私のことなんて好きじゃないよ！」









緑間くん、なにを言ってんの…









「高尾がいいなら









俺もして、いいか？…A」









え…？

▼自由研究.19→←▼自由研究.17

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す