【青葉城西】いや、別にいいです。

別に 14 ページ14

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パチリ




自然と目が開いた




視線を窓に移すと、もう既に朝。でもまだ移動中だった





『…まだ着いてないんだ』




と、一つ不自然なことに気づく




頭が、重たい




え？なに？私1人で座ってたよね？金縛り？



そういうのほんと無理なんですが



仕事できない毎日に比べればなんてことないけど




決心して自分の頭を動かしてみると、ぽすりと私の肩に落ちてくる頭




…頭？



『……あれ、花巻さん』


「…すぅ……」




ここで私は瞬間的に考えが出てきた




花巻さんは誰が優美先輩の隣に座るかくじを引いて、きっと私の隣になってしまったんだろう



書いたのは多分及川さんか




…まぁいいか。もうすぐ着きそうだし起こすかな





『花巻さん、花巻さん』


「ん、…あ？」




むくりと起き上がりキョロキョロする花巻さん



…寝ぼけてる？





「…おおっ！？」


『おわっ…』



いきなり私から距離を取る花巻さん。



…そんな嫌だったのか。無念



「な、なんでAが…？」


『それはこっちのセリフですが』


「あっ、いや…くじ引いたらAの隣って…」


『やっぱりですか…まぁいいや。とりあえずもう着きますよ』



私の言葉の数秒後に止まるバス




「着きましたよー」



運転手さんの声が前の方で聞こえる



…え、待って監督起きてないの？マジで？



コーチは一つ前のバスだし…



主将である及川さんも寝ているし、優美先輩も…




『…とりあえず起こしますか』


「あー、だな」




これは大変そうだ



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