39話 ページ41
怪我だらけの女性は短刀を持ち直して此方に走ってくる
横に避けて、彼女から遠い場所へ逃げる
階段を駆け上がり、二階へ
下の方が断然広いが、二対一は辛い
だったら狭い場所で1対1の方が効率が良いと国木田さんから聞いた
追ってきた女の人は兎に角短刀を的確に狙ってくる
避けるのはギリキリになる
壁を利用して彼女の背後につく
「っ、躰に鞭打ってまで貴女は闘うんですかっ!」
「私は、頭の剣となり、盾となる」
見事な主従関係だ
何かもう動きが忍者みたい
そんな事を考えていたら、目の前から刃が此方に真っ直ぐ向かってくる
「っ!」
「…異能力、ですか」
危機感を覚えて自然と腕が虎化する。そして刃の部分を素手で掴んだ
少しでも遅かったら恐らく刺さってた
手に力を入れたら、パキンッと刃が折れた
この際、自分の手から血が流れているなんて気にしてられない
「済みません」
「ぐっ……」
鳩尾を殴って気絶させた
女性のお腹を殴る事はしたくなかったんだけど、仕方ない
女の人を横にして階段を目指す
その間に異能を解除しようと思ったんだけど……
「っ!解除出来ない……」
白く綺麗な毛並みに鋭い爪は人間の手に戻らなかった
それどころか小刻みに震えて、意志とは違う動きをしようとする
「く…っ」
その手で自分の腕を掴む
そうすれば被害は最小限に抑えられる
爪が食い込んで皮膚が切れて血が出る
それでも握る力は収まらない
その状態で階段を降り、目的の人物の元に向かう
その彼女はその場を動くことなく待っていた
「!待っているとは思わなかった……」
「そうね、私もちゃんと始末はしなきゃいけないし」
「それって……」
彼女は後ろで手を組み乍ら一歩ずつ一歩ずつ此方に歩み寄ってくる
私の目の前に来た時だ
「っ、…」
腹部に何か刃物らしき物を刺してきた
後ろで組んだ手に何かしらの武器を持っている事なんて判っていた
「ふふっ、御免なさいね、宣言通り始末……きゃっ!?」
「つか、まえた……」
判っていてそれを“態と”受け入れた
そして虎化した腕のまま彼女を抱き締める
足の力が徐々に抜けて、二人で床に転がる
「一緒、に寝よ、う……」
「っ、離して!」
「暴れ、ないで…傷が、広が、る」
「っ!!」
彼女の手の力が弱まったと同時に私の視界がぼやけてきた
あぁ
このまま意識を手放したら死ねるのだろうか
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或 - 初めまして。小説読ませていただきました。作風が悠りんさんと同じ気がします。作成日が悠りんさんは2016年のんのさんが2017年なので・・・とてもいい作品なので参考にするのはとてもいいと思いますが、あまりにも酷似するのは良くないかと。 (2019年10月25日 17時) (レス) id: 62feb543dd (このIDを非表示/違反報告)
暁 - 蟻酸さん» 他の作者さんも敦くんの成り代わり設定のものを書いてらっしゃる人も多いです。それに、別に本誌にないくだりを考えていれてもいいのでは?本誌と同じようなものばっかりでは、あまり面白くないと私は思います。前のコメントに長文失礼しました。 (2019年3月30日 15時) (レス) id: d703cd32c3 (このIDを非表示/違反報告)
暁 - 蟻酸さん» のんのーーさんではありませんが失礼します。悠りんさんの作品は確かに成り代わりですが、のんのーーさんの作品は確かに成り代わりという形ですが、二重人格です。文豪ストレイドッグスが人気なため、成り代わりという設定が似てしまうのは仕方がないと思います。 (2019年3月30日 15時) (レス) id: d703cd32c3 (このIDを非表示/違反報告)
蟻酸 - 悠りんさんの作品に酷似してる気がします。特に19話の「歩きづらい」からが本誌にはないくだりです。その他にも似ているところが多々あるのでリスペクトするのも程々になさって御自分のストーリーを書いてください。私はのんのーーさんが考えたストーリーを読みたいです (2018年11月24日 12時) (レス) id: ee7a50357d (このIDを非表示/違反報告)
るー - 顔文字使ってないの良き。 (2018年11月19日 22時) (レス) id: 17e5b43388 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のんのーー | 作成日時:2017年9月19日 0時