3話 ページ5
本当はね、ちゃんとバランスが考えられた定食だとか彼の為にも食べたいよ？
でも彼の気持ちを最優先したいからな
頭を搔いてたら、太宰さんが大笑いした
「はっはっは！餓死寸前の少年が茶漬けを所望か！良いよ、国木田君に三十杯くらい奢らせよう！」
「俺の金で勝手に太っ腹になるな太宰！」
彼と敦は初対面だよな
一応聞かなきゃ
「太宰？」
「ああ、私の名だよ」
優しく目を細めて云った
風が吹いて髪や外套が靡く
ああ、遠い人だなぁ
「太宰、太宰治だ」
知ってます
だなんて云える訳が無いから彼の名前を小さく復唱して頷いた
「さぁ、行こうか」
肩に手を置いて歩き出した
「はいっ！」
私はその背中の後を追うだけだ
お願いだからフラグだけは立てないで
＿＿＿
＿＿
＿
「はぁー、美味しかった！国木田さん有難う御座います」
「あ、あぁ……」
「おや、三十杯食べないのかい？」
そこまで食べれないわ
胃が吃驚するだろ
そんな事云ったら敦じゃないから首を振るだけにした
「いや、ほんっとーに助かりました！孤児院を追い出され横浜に出てきてから食べるところも寝るところもなく………あわや斃死かと」
「……ふぅん。君、施設の出かい」
「出というか追い出されたのです。経営不振とか事業縮小だとかで」
「それは薄情な施設があったものだね」
「おい太宰、俺たちは恵まれぬ小僧に慈悲を垂れる篤志家じゃない。仕事に戻るぞ」
自分で口にはしているが私は知らない事柄だ。実際に聞いてみると怪しい点があるものなんだな
「お二人は……何の仕事を？」
「なァに………探偵さ」
実は詐欺師ですって今云われても納得出来る顔してる
「探偵と云っても猫探しや不貞調査ではない。斬った張ったの荒事が領分だ。異能力集団『武装探偵社』を知らんか？」
ほら、君の居場所だよ
「そ、それで探偵のお二人の今日のお仕事は？」
「……虎探しだ」
「……虎探し？」
心臓がドクンと大きく脈打った。私の意思じゃない、彼の意思だ
「近頃街を荒らしている『人食い虎』だよ。倉庫を荒らしたり畑の作物を食ったり好き放題さ。最近この近くで目撃されたらしいけど……」
ガタッ
ほら、まただ
君、動揺し過ぎじゃない？
気付いたら私は椅子から落ちていた
………虎になるんだって、私
君の代わりに恐怖を背負ってあげるよ
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或 - 初めまして。小説読ませていただきました。作風が悠りんさんと同じ気がします。作成日が悠りんさんは2016年のんのさんが2017年なので･･･とてもいい作品なので参考にするのはとてもいいと思いますが、あまりにも酷似するのは良くないかと。 (2019年10月25日 17時) (
レス) id: 62feb543dd (このIDを非表示/違反報告)
暁 - 蟻酸さん» 他の作者さんも敦くんの成り代わり設定のものを書いてらっしゃる人も多いです。それに、別に本誌にないくだりを考えていれてもいいのでは？本誌と同じようなものばっかりでは、あまり面白くないと私は思います。前のコメントに長文失礼しました。 (2019年3月30日 15時) (レス) id: d703cd32c3 (このIDを非表示/違反報告)
暁 - 蟻酸さん» のんのーーさんではありませんが失礼します。悠りんさんの作品は確かに成り代わりですが、のんのーーさんの作品は確かに成り代わりという形ですが、二重人格です。文豪ストレイドッグスが人気なため、成り代わりという設定が似てしまうのは仕方がないと思います。 (2019年3月30日 15時) (レス) id: d703cd32c3 (このIDを非表示/違反報告)
蟻酸 - 悠りんさんの作品に酷似してる気がします。特に19話の｢歩きづらい｣からが本誌にはないくだりです。その他にも似ているところが多々あるのでリスペクトするのも程々になさって御自分のストーリーを書いてください。私はのんのーーさんが考えたストーリーを読みたいです (2018年11月24日 12時) (レス) id: ee7a50357d (このIDを非表示/違反報告)
るー - 顔文字使ってないの良き。 (2018年11月19日 22時) (レス) id: 17e5b43388 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のんのーー
| 作成日時：2017年9月19日 0時
