38話 ページ40
それで、確信に近いものを感じたのは、廃病院で拘束した男が云っていた「頭は声のみで指示をする」というやつだ
声なら姿も顔も見る事は出来ないし、加工だって出来る
依頼人の元々持つ声は高い方だ。子供と間違えられても可笑しくない位
だからか直観的に彼女を思い出して、自分の中で自然と合致した。この人が一連の中心人物であり、真犯人であり、組織の頭だと
その他にも、私達が捜査等をしている間、彼女の姿を見ていない
そりゃ家に居たって云えば早いんだけど、太宰さんが何時の間にか彼女の服に位置探知機を付けて、その家に撮影機を彼女が居ない内にこっそり設置した
それを見てみれば、その家に帰ってくるのは彼女のみ。親など居ない
更に、私達が捜査に行っていた間はどこか別の場所へ行っていた。太宰さんは盗聴器も仕掛けていたらしいから、それを聴けば何らかの指示を出していた
何より、この場にこんな時間に彼女が居るの事が証拠だ。若し本当に子供で、親が居たら外出は許さないだろう
「これが僕の推理だ」
「あら、貴方達を少し見くびってたみたいだわ」
「大人びた喋り方をするんだね」
「気になるのはそこなの?そりゃ私、27だもの」
「……嘘だ」
「今更嘘吐いてどうするのよ」
乱歩さんの一個上だって。今週一の驚きだと思う
「にしても少年。君も私を見くびってるんじゃない?」
「見くびってる……?」
「えぇ。私は貴方の推理通り貴方達が拘束した男の組織のトップ。そんな私が一人でこんな処に来るかしら?」
「っ!」
二階から何かが降って来たから咄嗟に横に避ける。私が居た場所には包帯を巻いた女の人が居た
「え……」
「彼女ね、私の大切な側近なの。だから貴方が爆発する前に助け出してくれたのは感謝してるわ」
「こんなに怪我をしているのに働かせる心算かっ!」
「彼女から云い出したのよ、断る訳には行かないわ。それに怒鳴るのはそこ?」
何故彼女が生きているのか。確かに彼女は頭から血を流し、脈は動いていなかった
だけどそれが銃殺によるものではなく撲殺によるものだったら……
頭を強打したショックによる一時的な脈の停止の可能性は少なからずある。目を覚ましたのは恐らく治療された後だ
軍警の配慮で病院側に引き渡したのだろう。それで医師は即座に治療し、側近の彼女は一命を取り留めた
そう考えるのなら新聞記事のあれは合点する
取り敢えず、刃物を持つ側近の彼女と戦わなければ
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或 - 初めまして。小説読ませていただきました。作風が悠りんさんと同じ気がします。作成日が悠りんさんは2016年のんのさんが2017年なので・・・とてもいい作品なので参考にするのはとてもいいと思いますが、あまりにも酷似するのは良くないかと。 (2019年10月25日 17時) (レス) id: 62feb543dd (このIDを非表示/違反報告)
暁 - 蟻酸さん» 他の作者さんも敦くんの成り代わり設定のものを書いてらっしゃる人も多いです。それに、別に本誌にないくだりを考えていれてもいいのでは?本誌と同じようなものばっかりでは、あまり面白くないと私は思います。前のコメントに長文失礼しました。 (2019年3月30日 15時) (レス) id: d703cd32c3 (このIDを非表示/違反報告)
暁 - 蟻酸さん» のんのーーさんではありませんが失礼します。悠りんさんの作品は確かに成り代わりですが、のんのーーさんの作品は確かに成り代わりという形ですが、二重人格です。文豪ストレイドッグスが人気なため、成り代わりという設定が似てしまうのは仕方がないと思います。 (2019年3月30日 15時) (レス) id: d703cd32c3 (このIDを非表示/違反報告)
蟻酸 - 悠りんさんの作品に酷似してる気がします。特に19話の「歩きづらい」からが本誌にはないくだりです。その他にも似ているところが多々あるのでリスペクトするのも程々になさって御自分のストーリーを書いてください。私はのんのーーさんが考えたストーリーを読みたいです (2018年11月24日 12時) (レス) id: ee7a50357d (このIDを非表示/違反報告)
るー - 顔文字使ってないの良き。 (2018年11月19日 22時) (レス) id: 17e5b43388 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のんのーー | 作成日時:2017年9月19日 0時