16話 ページ18
「銃弾が飛来し着弾するまでの空間を一部喰い削った。槍も炎も空間が途切れれば僕まで届かぬ道理」
知っている、判っている
それでも足掻いた
少しでも賭けてみたかったんだ
でも結果は同じだった
時間の無駄だと判っていて時間を無駄にした
「そして僕、約束は守る」
君が今の所彼に勝っている点は疾さだ
でも君はこの状況だったらそんな事考えられないだろう
黒獣が右脚を真っ直ぐ通った
何かがブチッと切れる音がしたと思ったら視界の済に片脚が飛んでいた
それを認識したら声にならない痛みが脚を襲う
でも君だったら叫ぶだろう
「ぁ、ぎゃあぁぁあぁぁぁあああッ!!」
なぁ敦、何でお前は私にしたんだろうな
暗くなる視界の中、白い頭の小さな少年の泣く姿が見えた
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意識が戻ってきて、目を覚ませば太宰さんが顔を覗いていた
目を覚ました時に安堵の表情を浮かべ何かを云っているが気に止めず、目だけを動かして辺りを見る
樋口さんと芥川の姿はもう無かった
「…僕、のせ……いだ…凡て、の責任は……僕に、ある……だ、から……責め、るなら……っ」
「誰も君を責めない」
無意識の内に太宰さんの服を皺が出来るほど掴んでいた
太宰さんは真剣な顔で応え、その手を取って握ってくれた
そして僕の躰を容易に持ち上げた
「急に呼び出してしまって済まないね、賢治君」
「気にしないで下さい!僕は先にこの二人を運びますね!」
「助かるよ、ありがとう」
「いえいえー!」
元気で明るい声が聞こえた
誰が居るかは把握したから姿を見る必要は無い
「敦君は私に運ばれる回数が多いね」
「太宰さんが、運んでくれ、たんですか……」
「嗚呼」
「は、はは……重いのに、すみません……」
「良いのだよ、それ位。……もう休み給え」
「本当、に……すみ、ません………」
優しい声色だからか、再び瞼が落ちてきた
意識を飛ばす前に私の垂れ下がる腕が、脚に当たった
右脚が再生していると気付くのに時間はあまり使わなかった
'
御免ね、敦。君の躰を傷付けた
心の中で彼に謝罪をして、意識を飛ばした
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或 - 初めまして。小説読ませていただきました。作風が悠りんさんと同じ気がします。作成日が悠りんさんは2016年のんのさんが2017年なので・・・とてもいい作品なので参考にするのはとてもいいと思いますが、あまりにも酷似するのは良くないかと。 (2019年10月25日 17時) (レス) id: 62feb543dd (このIDを非表示/違反報告)
暁 - 蟻酸さん» 他の作者さんも敦くんの成り代わり設定のものを書いてらっしゃる人も多いです。それに、別に本誌にないくだりを考えていれてもいいのでは?本誌と同じようなものばっかりでは、あまり面白くないと私は思います。前のコメントに長文失礼しました。 (2019年3月30日 15時) (レス) id: d703cd32c3 (このIDを非表示/違反報告)
暁 - 蟻酸さん» のんのーーさんではありませんが失礼します。悠りんさんの作品は確かに成り代わりですが、のんのーーさんの作品は確かに成り代わりという形ですが、二重人格です。文豪ストレイドッグスが人気なため、成り代わりという設定が似てしまうのは仕方がないと思います。 (2019年3月30日 15時) (レス) id: d703cd32c3 (このIDを非表示/違反報告)
蟻酸 - 悠りんさんの作品に酷似してる気がします。特に19話の「歩きづらい」からが本誌にはないくだりです。その他にも似ているところが多々あるのでリスペクトするのも程々になさって御自分のストーリーを書いてください。私はのんのーーさんが考えたストーリーを読みたいです (2018年11月24日 12時) (レス) id: ee7a50357d (このIDを非表示/違反報告)
るー - 顔文字使ってないの良き。 (2018年11月19日 22時) (レス) id: 17e5b43388 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のんのーー | 作成日時:2017年9月19日 0時