坂の上の教室で…

雫が三十三粒 ページ40

Aside

本日の任務！十九件は済ませた！残りは〜？


黒峰家への潜入調査〜！


うぇーい!!


…コホン。


そう、黒峰。黒峰家、あの黒峰愛夢ご邸宅、だ。


あの家は資産と財産だけは有り余るほどあるらしいからなぁ。


取り敢えず、顔を変えてアイツの顔でも拝みに行こう。





…私は、自らの発言を訂正しよう。


黒峰の家は、資産と財産しか無い!!!!!!


廊下に飾られている絵画の数々はどれも値がつくものだ。


色鮮やかな飾り皿。これ一枚で数十万は下らない。


家具一つをとっても、北欧の職人(デザイナー)が作った


限定モデル。


その金持ちっぷりに感心していると…


？「おい、お前」


は？お前って…全くもう


貴「何でしょうか、旦那様？」


声を掛けてきたのは、黒峰家の代表役さん。


まあつまりは、黒峰愛夢のお父上。


名は黒峰光彦。ポートマフィアとは手を切ったっていうのに、


こんなに財産が有り余ってるのか…これは少し予想外。


光「お前、新入りか。そうだ、私は此れから仕事がある。
部屋に珈琲を運んで来い。
角砂糖を二つと、ミルクを入れろ。
分かったな？」


貴「承知致しました、出来上がり次第、お部屋にお持ち致します。」


一礼して、歩きはじめる。


…角砂糖って！ミルクって！餓鬼か！


私も中也もブラック派だよ!!


あいつ何歳だよ！逆に怖いよ！


心の中でそう発狂しながら珈琲を淹れる。


勿論、毒物なんて入れてないよ？





黒峰光彦の部屋の前に立ち、ノックをする。


入れ、との事だったので、扉をあける。


貴「珈琲、持って参りました。
此方で宜しいですか…？」


光「何だ、真面目に珈琲を持ってきたのか。」


貴「な、何のことで…？」


言葉を遮られ、押し倒された。


貴「ちょっ、何を…!?
お止めください、旦那さまっ!!!!
ひぁ!?
旦那様!!お気を確かに！
やめて下さい！お願い！」


光「五月蝿い、少し静かにしてくれないか」


貴「其の様な問題では御座いません！
…や、やめて…くださ…やめろっつてんだろ！」


大分荒い息を上げながら一喝した。


脱がされかけた服で肌を覆いながら、強く睨みつける。


貴「旦那様、今のは気の迷いだと承知しています。
先程のご無礼、お許しください。
では、失礼します」


黒「あら、貴女は新人？
来なさい、私の着る服を選ばせてやるわ」


うわっ！黒峰愛夢！出たなモンスター！


貴「承知しました」


取り敢えず、さっさと済ませて退却しました！

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