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ぞっとするほど ページ7

何が起こったのやら、理解するには時間がなさすぎて。ただ動揺にゆれる私の瞳が、歪に口角を釣り上げる男の姿を映していた。






(ーーな、んなの)




男の力とは、団長で痛いほど思い知っていた。
息苦しいこの状態で、今の体制を立て直すのは
無理だろう。・・というか、


この人は、一体?







「ーーすみませんねぇ。女性に手荒な真似は
避けたかったんですけど、」




私の意を汲み取ったように、彼は口を開く。






「こんな時期に高杉を呼び込むとはね。
団長は思っていたほどバカじゃないらしい」





ーーーあぁ、そうか。一つ思い立つことがある






(・・・"内通者")



この男が、きっとそうなのだ。

外とつながる第七師団団員。一体どこでそんな
繋がりを持ったのかは不明だが、とにかく、
私は今、思った以上に厄介な局面にいるらしい







「もう少しじっくり壊していくつもりだったが
そんな暇もないらしい。ーー今からあんたには
俺が聞くこと全てに、答えてもらいます」




穏やかな口調。・・さっきまで話していた
ものと変わらない。だからこそ醸し出される
恐ろしさ。


男の片腕は、私の首から離れ、
ーーーそっと突っ込まれたポケットからは、







(・・・うそ、ナ、イフ?)




ぎらりと怪しげに光る刃物が、取り出された。
思わず目を見開いた私に、優しげに笑いかけ、
男の手は、また首元に戻ってきたのだ。





「・・・騒いで怪我をするのは、あなたですから、おとなしくしててくださいね」




やはり緩やかな口調で、彼は私の口元を
解放したのだった。数分ぶりに自由を得た私は
小さく息を吐き出して。







「・・・何が、目的なんですか」
「質問するのは俺ですよ」


「ッ、」




その声が、ぞっとするほど冷たくて。







「ーーーまず、この船艦について、教えてもらってもいいですか?」




心は、冷静でいるのに。
なぜだか、体が強張り、押し黙ってしまった。

バカだ→←獣、みたいな



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設定タグ:銀魂 , 神威 , 第七師団   
作品ジャンル:アニメ
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シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございますっ!そう言っていただけて、私も調子に乗って書きまくります!!笑笑。最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございました! (2017年9月6日 19時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 完結おめでとうございます!!夢主ちゃんが手に入って嬉しそうにする神威が目に浮かびます笑 シュシュさんの作品で毎日毎日息抜きしてます笑 シュシュさんの作品を見るのが毎日の日課になってます笑 新作頑張って下さい! (2017年9月6日 19時) (レス) id: 684ce788b1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ナナさん» ありがとうございますっ!素敵なお言葉、ありがとうございます!ファンだなんて…、嬉しいです!頑張ります! (2017年9月4日 21時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます…!!もったいなきお言葉でございますっ!受験ですか…お体に気をつけて頑張ってください!もしよろしければ、休憩にでも小説に遊びにきてください! (2017年9月4日 21時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 戦胡蝶さん» ありがとうございますっ!私の作品でよろしければ、ぜひ宿題合間の息抜きにでも使っていただけると嬉しいですっ! (2017年9月4日 21時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年8月29日 11時

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