【銀魂】先天性ブラックシンドローム・続

来敵 ページ18

「・・げっ、」



銀時さんに、半ば強制的に放り込まれたそこで
化け猫おばさんとの取っ組み合いの途中

気だるげな口調とともに、見覚えのある顔が
店にやって来た。






「ーーーあり？旦那じゃねェですか。
金もねーのに酒煽ってんですかィ」

「テメェこそ、俺たちの税金酒に使おうと
してんじゃねェか」

「テメェェ！何しに来たアルカ！
空気がよどむんだヨ！今すぐ立ち去れ！！」

「テメェが消えりゃいいだろィ」
「んだとゴルァァァァ！」




神楽ちゃんとにらみ合う憎きそいつは
確か、何と言ったか。






(ーーー真選組の、沖田総悟)




・・こやつは、とんでもない要注意人物。
以前バズーカぶっぱなしていた男だ。

突然の来敵に警戒を強めていれば。









．









「ーーー税金納めてもいねェ野郎がよくそんな
こと言えたな腐れニート」




入店する沖田総悟の後ろから、
落ち着いた低音が響く









「オイオイ、冗談じゃねーよ。何でこんなとこ
にチンピラ警察が二人もいんだよ。
ついにババアの汚職がばれたか」

「ニートに言われたかないんだよ！！」







紫煙を吐き、鋭い目線を携える男が一人。

銀時さんの発言から察するに、この人も
真選組の人間のようだが。







「・・・め、珍しいですね。あの二人が
一緒だなんて」

「ケッ、どうせババアの汚職がばれたアルヨ」

「テメェもいうかァァァ！！不法入国者が
何いってんだい！宇宙に放り出すよ！！」






お登勢さんの怒号が飛ぶなか、
沖田総悟はカウンターにどかりと腰を下ろす


それに続き、しぶしぶ腰を下ろしたもう一人は
不満げに眉をひそめている。







「・・・おい総悟、どこが静かな穴場なんだ。
どう考えても珍獣園じゃねーか」

「よかったじゃねェですか。土方さんのお友達
作りにうってつけですぜ」

「お前切腹な」






一気に騒がしくなった店の中
私はというと、一人鳴りをひそめていたのだが







．








「・・・あり？あんた、」




確実に私に向いているであろうセリフと視線に
チッ、と舌打ち。








「これはご無沙汰しておりますお巡りさん」





とりあえず、柔らかく挨拶すれば
沖田総悟はニヤリと口を歪めた。

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