29 傷ついた心に優しさはアカン ページ36
ガラガラッと戸を開ける。
『っ…うっぐ…た゛い゛ち゛いいいい』
「…!?え、泣いてんの?」
『見りゃ分かんだろこのやろおおおっ…』
私は太一に話した。白布に言われたこと全部。
「そっか…」
『いえす』
「お前はそれで良かったのか…?」
『うん、いい。多分まだ吹っ切ることは出来ないけど、諦める努力はする。』
一通り泣き終わった私は、垂れてきた鼻水をズルッとすする。
「お前が決めたならいいよ。よく頑張ったな」
そう言って私の頭に手を乗せる太一。いややめろって惚れてまうやろ。
それと同時にまたボロボロと涙が溢れだしてくる。
ダメだって傷ついた心に優しさはダメなんだって!!!!!!!涙止まらなくなんだろ!!
『ありがと太一惚れたらごめんな』
「そん時は付き合うか」
『そうだね来世ね』
と、まあサラッと流れるようなこの会話。通常運転ということだ。
マジで良い友人持ちました。
「昼休みそろそろ終わるけど、どーしよっか。お前その顔で教室戻れる?」
あれだけ散々泣きはらしたこの顔はきっとみっともないに違いない。
『……顔、洗ってから行くわ…』
こうして、私の恋は幕を閉じた。
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作者名:Blue Leaf x他2人 | 作成日時:2017年1月28日 9時