【ハイキュー！！】白布と付き合うまでの話。【白鳥沢】 (ページ34)

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27　鼻水拭けよ☆ ページ34

と思ったのもつかの間であった。
あれから数週間。というか数日。今度は白布の方が冷たいのである。

あ、いやそれはいつもの事なんだけどそうじゃなくて。

『おはよう白布！今日も…あれ』

オーラが話しかけんなと言っている。私のことが見えていないかのように素通りなのである。
今までは一応目は合わせてくれてたし何か言い返してくれていたのに。

「おー珍しく沈んでるじゃん、どったの」

『たいちいいいいいいいい』

教室にて。

「とりあえず鼻水拭けよ」

『そこ普通涙拭けよっつってハンカチ差し出すとこだろ』

「図々しい。んで？」

『白布が冷たい』

「いつもじゃん」

太一おめえもつめてえな、なんだ今日氷河期か何かか。

とりあえず太一には冒頭部分を説明した。

「なるほど。お前何かしたの？」

『いや何も！マジでいつも通り生きてただけ！』

「んー、じゃあ何で急に」

『こっちが聞きてえ。さすがにウザがられたかなー、嫌われたかなー』

気分がどん底に落ちる音がした。

「お、珍しくネガティブじゃん」

『そりゃ、この間せっかく今まで通りに戻ったと思ったらこれだもの。正直きついっすわー』

「まあ大した事言えないけど何かあったら言えよ、相談くらい乗ってやるからさ。あれ、それいつもか」

こいつ良い奴すぎてハゲそう。私は机に突っ伏したまま言う。

『お前良い奴よな』

「おお、どうした急に、気持ち悪い」

とても前言撤回したい気分です。

『太一のこと好きになればよかったかなー、白布はちょっと…つらすぎるわ』

「………」

今までの強靭な心は何処へ行ったのか。今までのが一気にきたのか。片思いから約1年半。心折れそう。

「…そうだな。お前は十分頑張ってる。今日はもしかしたらたまたま機嫌悪いだけかもしれないしさ、もうちょい様子見てみよ、な？」

突っ伏している私の頭に、太一は自分の手を乗せる。なんだこれ頭ポンッてやつか。やべえ惚れる。

こいつはホントに良い奴だ。

本人の前ではもう二度と言わねえけど。