番外編 バレンタイン3 ページ31
『お、怒った…?』
「怒ってないよ」
何を思ったのか私はまだ受け取ってもらえてないチョコをもう一度、白布の腹に軽くめり込ませてみる。
『怒った?』
「怒ってないよ」
ここで白布が私のチョコを受け取り一言。
「俺のことどれくらい好きか教えて」
『…いっぱいちゅき♥』
一連のやりとりのあと、獅音さんが横を通りながらにこやかに「そういうパクリネタやめなさいね」って。ごめんなさい。
私今日謝りすぎだな。
『そういうことだ白布。そろそろ結婚してくれないか』
「どういうことだ。結婚はまだ無理だけどチョコは受け取っとく。ありがとな」
こいつも太一に負けず劣らずの真顔だな。大丈夫か二年。
え、今まだって言ったな???
『まだってことは今後結婚してくれる可能性があるってことでいい?』
「ポジティブ極めすぎかよ。まあ、好きにすれば」
そう言い去っていく白布。
えぇえぇえ。いつも通り塩対応なのに流されないだと???びっくらぽんや。
と、脳内は冷静なのだが、心臓の方はどっくんどっくんうるさい状態である。顔は熱いしやばいし語彙力の無さやば。
帰り道。いつも通りセミセミさんと帰る。
『セミセミさん。セミセミさんにはいつもお世話になっとるんで、いつもお世話になってますチョコ用意してきたんやけども』
「なぜに関西弁…?」
慣れないことをすると緊張するものである。私のチョコはセミセミさんのおでこに直撃。ごめんなさい。どんだけ高く突き出したの私。
いってぇ〜と言いながらセミセミさんはチョコを受け取ると、照れているのか顔が赤くなり、なんかめっちゃ嬉しそうである。
こんな反応されたの今日初めて。私も嬉しいでござる。太一も白布も真顔だったもの。
「ありがとな!」
『どういたしまして!いつもありがとうございます!』
こうして私のバレンタイン騒動は幕を閉じたのだった。
あ、隼人さんお誕生日おめでとうございます。
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作者名:Blue Leaf x他2人 | 作成日時:2017年1月28日 9時