【ハイキュー！！】白布と付き合うまでの話。【白鳥沢】 (ページ32)

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25　いつもと変わらなくね？ページ32

川西side

我ながら良きアドバイス。だと思う。
白布にアタック出来ない代わりに、あいつには俺に白布のことを語り続けてもいいということにした。

あれ、それいつもと変わらなくね？まあいいや。

あいつは語る。白布の汗は輝いているだとか、白布ってかっこよさと可愛さを持ち合わせてるから無敵な化け物だとか、いやもはや貶してるでしょ化け物とか。

尾行したあの日から、Aはリニューアルしたらしい。いいことだ。

「なあ、太一」

「ん？」

俺は白布と廊下を歩いている。購買行こうとしたらばったり会ったんで。ちなみにAは4限が終わっても寝ていたので置いてきた。

「Aって他に好きな人でも出来たのか」

おー？効果抜群？

「さあなー、なに、最近あいつ絡んで来ないから寂しくなった？」

「べつにそんなんじゃねえよ。ただいつもより静かだから何か違和感っていうか」

どうやらこいつの中で、Aが毎日アタックしてくるというのが当たり前になっていたらしい。
実際のとこ白布はAのことどう思っているのだろう。少なからず気にはなっている、のか…？

付き合えばいいのにと思いつつ、脳裏に浮かんだのは瀬見さん。

瀬見さんはAが好き。白布に正セッターの座を奪われ、更にはAまで。そして私服のセンスもないときた。世界は瀬見さんに厳しすぎではないだろうか。

「自分から話しかければいいんじゃね、Aに」

「今更出来るかそんなこと」

「あんまりうだうだしてると他の奴に取られるかもよ」

「……かんけーねえし」

素直じゃないなぁ。

あ。

『おっおおおお太一！と、白布…』

どうやら起きて購買に走ってきたらしい。Aである。白布いるぞ耐えろA。
お太一。いつの時代の人。

「お前ほっぺに寝痕付いてんじゃん」

赤くなっている右の頬に、俺は何となく触れてみた。

ープニッー

「うわっ柔らか」

『やめろデブって言うな』

いやべつに太ってはいない安心しろ。気持ちいい餅ほっぺ。

「白布も触ってみたらすげえ気持ちいいから」

『！？』

「はっ！？」

「ほらほら」

俺は白布の手を半ば強引にAの頬に持っていく。その後は自分で頬に手を触れた。
ハマったらしい。ずっと無言でプニプニしてる怖い。

ただもうやめてやれ。Aがショートしそうだ。

『あっ、あの…白布』

「あ、悪い」

そう言って白布はAから手を離す。いやあ、A顔真っ赤。