第80話 ページ40
――瀬名泉 視点――
「それで今日は瀬名くんに交渉したいと思ってね…
ユキくんを僕に譲ってくれないかな？」
「………………はぁ？俺が黙っておけばさっきからｯ!」
「討伐が終わったから契約が終了してfineは解体してね
新しいグループを作ろうと思っているんだよ。
新しいグループにはユキくんと仲がいい日々樹くんも
いるし、ユキくんを必ず守る事を約束するよ。
どうだい？決して悪い話ではないと思うんだけど、」
「はぁ？そんな話飲むわけないでしょう？俺帰るから」
「そうかい。瀬名くんなら少しは冷静に判断して
くれると思ったのだけれど……残念だよ。
そうだね。それなら多少強引だけど、ドリフェス
で申し込むことになるけど大丈夫なのかな？」
「……ｯ!!」
「僕が負けたら、この話は帳消しにしてあげよう。
だけど、もし僕が勝ったらユキくんの移籍と……
【Knights】は解散しなさい。」
「……こ、このっ！」
俺は天祥院の胸ぐらを思いっきり掴みあげた。
「君も月永くんの二の舞になるつもりかい？
まぁ、月永くんもユキくんも居なくなったKnightsは
もう前のような勢いは無いと思うけど。」
確かに、天祥院のとこに入ればもうユキはこんな目に
合わなくなるかもしれない、だけど……だけど
俺はあの子の笑顔を手離したくない!!
「……ｯ、天祥院…アンタ、天使の皮を被った悪魔だよ。
……わかった、そのドリフェス受けてあげる。」
「おや、負け戦でも少しは抗うんだね。わかった
約束のドリフェスは3日後、楽しみにしてるよ♪」
「……もう、何も失いたくないのに…。
帰ってきてよ…ユキ…れおくん。」
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作者名：くま吉 | 作成日時：2024年2月28日 22時
