第79話 ページ39
――瀬名泉 視点――
それから夢ノ咲では、朔間零率いる五奇人が
天祥院英智率いるfine討伐されていった…
初めはValkyrieの斎宮宗…
それから深海奏汰…日々樹渉…朔間零と。
fineは学園の頂点にあがり、無能な奴らは
そんなfineを英雄のように扱っていた。
ぶっちゃけ俺はもう
学園の事なんてどうでもよくなっていた。
Knightsはあの事件以来、
れおくんは元チェスの人達に乱闘騒ぎを起こしてから
停学処分になり、そのまま学校にこなくなった。
くまくんもなるくんも、
俺も活動する気にはなれなかった。
あれから2週間…ユキは目を覚ましてくれなかった
【 ガーデンテラス 】
「突然呼んですまないね、瀬名くん。」
「学園の皇帝さまが俺になんの用？ぶっちゃけ今
あんたと話す気分じゃないんだけど。」
「冷たいこと言わないでよ。これでも同じクラスの
よしみじゃないか。
…でも、僕も君達が嫌いだよ瀬名くん」
「はぁ？」
「まあ確かに事故だったとは思うけど
別にユキくんが庇うものではなかったと思うんだよ。」
「ア、アンタ何言ってる訳ぇ？」
「まだここまで来てシラを切るつもりかい？
あの照明が落下した事故、
瀬名くんだっておかしいと思っただろう？それで
ある人に頼まれたから調べさせてもらったよ
そうしたら、Knightsのリハーサルが終わった後に
あの照明が少しいじられていた形跡があってね、
指紋を鑑定したら、元チェスのメンバーだった事が
わかったよ。」
「ｯ!?」
「それで本人に問いただしたら、ドリフェスで負けても
【友達】のように振舞ってくる月永くんへの恨みで
やったと話していたよ。」
「アンタそれ本当に言ってんのぉ？」
「もちろん。まぁ、犯行に及んだ生徒は僕が
退学処分を出したからもう居ないけどね。」
「……!!、天祥院アンタ、その事れおくんに！」
「だって月永くんに頼まれた事だからね、それに
彼だって知る義務はあるだろう。」
「悪ふざけもそこまでにしてよぉ！
それでれおくん乱闘騒ぎ起こして
今、停学処分になってるんだから！」
「月永くんが知りたいって言ってきたんだよ。
それに僕は乱闘騒ぎについて何も関与はしていないし、
あれは月永くんが勝手にやった事だよ。」
「……ｯ」
「それで今日は瀬名くんに交渉したいと思ってね…
ユキくんを僕に譲ってくれないかな？」
「………………はぁ？」
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作者名：くま吉 | 作成日時：2024年2月28日 22時
