白銀のスノーマリア【あんスタ】 (ページ38)

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第78話ページ38

――瀬名泉視点――

客席「ｷｬｱｱｱ！」
ﾓﾌﾞ「は、早く！救急車を呼べ！」ｻﾞﾜｻﾞﾜ

嘘……でしょ…、、
リハーサルできちんと点検したし、問題はなかったのに、

俺の目の前には、さっきまで一緒に歌ってたはずの
ユキが庇って照明の下敷きになり、
周りには照明のガラスの破片と
頭から血を流して倒れていた。

頭が真っ白になった。

「ユ……ユキ……、おい！目を覚ませよ!!!!」

「「王さま!!!!」」

れおくんは動かないユキの身体を揺さぶって
起こそうとしていた。それをすぐに来た救急隊員に
止められながらユキとれおくんは離される、
れおくんの衣装も手もユキの血で真っ赤になっていた

救急隊員「危ないので、離れてください！」

「ｯ離せ！おいユキ！目を覚ましてくれよ！ユキ！
返せ！ユキを返せ！」

「……ｯ……ｳｩ…セッちゃん…ユキが……、、」

俺らは救急隊員に連れてかれるユキをただただ、
見ることしかできなかった……。

あのライブが終わってすぐ、俺たちはすぐに
ユキが運ばれた星望病院に行った。

【星望病院病室】

「ｯ先生！ユキは！」
「お前ら……とりあえず、そこに座れ。」

あの後、先に病院に着いていた佐賀美にユキの
状態を知らされた｡

「とりあえず…命に別状はない。だが…
頭に照明が落ちて…何針か縫う重症だ。
今は手術も終わってICUで寝かせている。」

「そ、そんな……、」「……ｯ」

「おい、ユキは今…何処にいるんだ。」
「…わかったよ、その代わり覚悟するだぞ、」

そして俺たちはユキが寝ている病室まで佐賀美に
案内してもらい様子を見に行った。

ﾋﾟｯﾋﾟｯﾋﾟｯ『…………。』

病室にはベッド近くにある電子音しかせず、
そこに寝ているユキは頭などに包帯やガーゼ、
酸素マスクを付けたまま、目を覚まさず眠っていた。

「……ｯユキ……、」「…ユキちゃん……。」

くまくんもなるくんも涙を流しながらユキに
近ずき、俺もれおくんも目の前の状況を理解出来ず、
そこにひたすら立ち尽くしていた。