白銀のスノーマリア【あんスタ】 (ページ34)

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第74話ページ34

あれから【チェス】は
ライブなどを積み重ねていくと共に
着実に人気がついてきた。
ファンの間ではれおくんは『王様』
僕は『白雪姫』って呼ばれているんだっけ、あと
僕に初めて男の子のファンができたんだ、

『ふふ。』「ユキそれどうしたのぉ？」

『あぁ。ここ最近よくファンレターを
送ってくれる子でね。同じ男の子みたいなんだよ。
ほら、僕らって女の子のファンからの手紙を
貰う事が多いから、男の子って珍しいでしょ？

だから少し嬉しくて…確か名前は【要】くんだっけ。
僕のこと憧れてくれてるんだって♪』

「へぇ、たしかに珍しいじゃん。大事にしてあげなよぉ」
『うん！』

【ぼくもあなたみたいなアイドルに必ずなります。
だから、これからも頑張ってください。要より】

『(まだまだ僕も頑張らなくちゃ……)』

要くん、いつか逢えたらいいなぁ。

それから僕達はずっとイズミとれおくんと僕…
この3人でやってきた訳だけど…
あの一件から、お姉ちゃんとくまくんも
混ざり5人で過ごすことが多くなっていった。

3人で過ごすのも楽しかったけど、
人数が増えていく分だけこう…グループ？って感じがして
それはそれで楽しい日々を過ごしていた。
お姉ちゃんとスイーツ食べたり…
くまくんとはお昼寝したり、
それでイズミに怒られたっけ…
れおくんとはいつも音楽室で歌ったりした。

手芸部では斎宮先輩からの指導を受けて
それなりに実力がついてきた。そして今
僕は5人の衣装を皆には秘密に制作している。

小物にもこだわってみて、みんなのモチーフのカラー
の宝石で彩ったティアラ型のブローチを作ったんだ。
これが結構力作でみかに褒めて貰えた。
いつかライブで皆に着てもらいたいな…。

皆でレッスンして、ライブして
練習がなくても5人で遊んだことだってあった。

チェスも先輩も友達にも恵まれて、笑いの絶えない
毎日だった。……あの『制度』ができるまでは……。