第67話 ページ26
「で、オメーはなんの用だよ」
『あ、ああ。まだ部活に入ってなくて…
……部活見学に来たんだ』「フゥン…」
「お前ひょろっちぃのに楽器なんてできんのか？」
『ひ、失礼な！ピアノなら弾けるよ』
僕は普通の男の子より細くて女顔な事を
結構気にしてるのでムキになって近くにあった
電子ピアノの電源を付けて、弾いてみせた。
「お、お前なかなかやるじゃねーか！
最高にロックンロールだったぜ！」『…そ、そう？』
ロックンロールというのが合っているかわかんなかった
けど、晃牙くんは見えないしっぽをぶんぶん回し
目をキラキラして話していたのでお気には召してくれた
ようだった。
その後、晃牙くんとセッションをして…
あっという間に時間が過ぎていった…。
『晃牙くん、今日はありがとう。楽しかったよ』
「ふ、ふん！ま、まぁまぁ楽しかった…
この後も他の部活見に行くだろ！早く行けよ！」
『うん。ばいばい、』「じゃーな！」ﾊﾞﾀﾝ
―――――――――――――――
晃牙くん、最初は怖いって思ったけど……
すごく優しい子だったな。セッションも楽しかったし。
よぉし。最後は手芸部か…確か手芸部の部室は
この廊下をまっすぐ進んで…
??「ちょ、ちょっとキミ！」
『え？』
あれは…Valkyrieの斎宮宗先輩だったような…。
「うむ。絹のように綺麗な髪！ビスクドールの
ような顔！探し求めていたものだ……
今回制作した作品を着てもらいたい、
こちらに来たまえ。」
そして僕は斎宮先輩に連れてかれながら
お目当てだった手芸部についたのだった。
【 手芸部 部室 】
ｶﾞﾁｬ 「あ！お師さん、お帰りなさい〜」「(こくこく)」
「影片、仁兎、帰ったのだよ。」『ひ、失礼します』
中は布地がたくさん積み上げられていた棚や
作業机にはミシンが置いてあった。
『(確かあの2人はValkyrieの……)』
「今衣装を持ってくるから
キミはそこの椅子で待ちたまえ。」『あ、はい。』
「なぁなぁ♪君ってたしか同じクラスの乙葉くん
やろ？俺、影片みか！そんで隣はなずなにぃ…
やなくて…2年の仁藤なずな、先輩や！」
「(ぺこり)」
『あ、えっと、１年の乙葉ユキです。
呼び方は何でもいいから…よろしくお願いします』
「ほな、ユキちゃんって呼んでもええ？」
『うん。いいよ』
「やったぁ★ユキちゃんよろしくな♪」
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作者名：くま吉 | 作成日時：2024年2月28日 22時
