第54話 ページ13
『貴方誰ですか、しかも窓から………、』
「んー？おれは２年！月永レオだ★
さっき外で作曲してたら、いつも誰もいないはずの
音楽室からピアノの音が聞こえてきたから
聴きに来ただけ！」
『(先輩だったんだ…) あまり返答になってないけど…
僕は1年の乙葉ユキです…。』
「そうか！ユキな！それより
さっきみたいに弾いてくれないか？さもないと
さっき降ってきたメロディーを忘れる！
『え、あの……』
あぁ、、こんな感覚は久々だ！」
な、なんなんだこの人…。話聞く気がないのだろう。
今だって、ポケットからマッキーペン
取り出して壁や床に五線譜を書き散らしている…。
『〜〜〜♪(これ、先生に見つかったらどうなるんだろ…)』
その後、月永レオがいいって言うまで永遠と
ピアノを弾かされて、終わったのは1時間後のはなし。
――――――――――――――
「わはは★、ユキのおかげで今回も名曲をこの世に
生み出すことが出来た！尊敬してますヴィヴァルディ！
未来で待ってろバッハ！お前は嫌いだモーツァルト！」
『…(さすがに疲れた……。、)』
約1時間あの月永って人が満足するまで
ピアノを弾かされて指の節々が少し痛い。
なぜか演奏を途中でやめようとすると、
捨てられた仔犬みたいな顔をするので
無理やり帰ろうとする気にはなれなかった
演奏中の彼はさっきの雰囲気とはガラリと変わり
真剣な顔で床に音を書き連ねていた。
「なぁなあ★ユキ、このあto」ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
??「やっぱりここにいたねぇ、レオくん！」
「お！セナ〜、いいところに来たな！
ちょうど紹介したい奴がいるだよ！」
音楽室のドアが突然勢いよく空いたと思ったら
銀髪のくせっ毛ある髪の人が般若のような顔で
僕と月永先輩がいた、ピアノの前に来る。
「アンタが放課後にテラスに来てくれって言うから
来たら、来ないし連絡しても出ないから探して
やってんのに……呑気にピアノ聞いてんるとか、
チョ〜うざい。」
そりゃ、約束ほったかして連絡にも出ない
結果ここまで探しに来させられたら誰しもが彼のように
怒りたくなるだろう。
「あれ？ケータイどこやったっけ、無くした！」
「はぁ？アンタ、この前ネックストラップ
つけたって言ってたでしょぉ！？」
『(僕帰ってもいいかな。)』
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作者名：くま吉 | 作成日時：2024年2月28日 22時
