白銀のスノーマリア【あんスタ】 (ページ12)

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第53話ページ12

渉も朔間先輩も行ってしまったので、
学校探検に戻ろうとすると……………＿＿

『………音楽室。』

校舎Ⅰの2階東側の一番端っこ。
フレーム板には【音楽室】と書かれていた。

大体はみんな、音楽設備も滞っている【レッスン室】を
使うんだろう。音楽室はずっと使われていないようだった。
少し換気をした方が良さそう……と
カーテンと窓を開けるとちょうど陽の光が入りやす
いんだろう。ポカポカしていて気持ちいい。

『良い場所を見つけたな…隠れ場所にも丁度いい。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿……あれは…。』

奥の窓際には大きなグランドピアノがあった、
良かった、弦などは
きちんとメンテナンスが入っているのか
緩くなっておらず、綺麗だった。

ﾎﾟﾛﾛﾝ『……､』
＿＿確か、僕の母さんはピアニストだったとか…

両親は写真や映像からでしか見たこと無かった。
ダッドが経営しているカフェにも大きなピアノがあって
そこでコハルさん…僕のお母さんが弾いていたらしい。
その演奏を聴いた父さんが一目惚れして結婚したと聞いた。

キョロキョロと周りに誰もいないことを確認した後
トムソンイスに座り、『ノクターン』を弾いた。
母さんが残してくれたピアノのコンクールの
映像とかを見て、独学で練習して人前で弾いて
恥ずかしくないぐらいにはなっていた。

それからはカフェで手伝いながら暇な時に、
よくお客さんからリクエストをもらって
弾かせてもらっていた

腕は以外に訛っていないようだ。

『～～～♪』

「わはは★お前綺麗なやつだなぁ！奏でる音も！
嗚呼！インスピレーションが止まらない!!」

「………､え、」

窓から急に飛び出してきた人に驚いて僕は演奏するのを
やめた、そして窓から突然飛び出てきた
人はオレンジ髪で後ろを1つまとめた
獅子のような少年だった。

「なんでやめちまうんだよォ、オレもっと聞きたい★」

『……あ、あのここ2階なはずなんだけど…』

＿＿あの日初めて白雪姫と獅子の少年が出会ったんだ。