白銀のスノーマリア【あんスタ】 (ページ2)

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第43話ページ2

――春――【空港】乙葉ユキ(15)

ピンポーン、と電子音がターミナル内に響き渡る。
必要最低限の物を詰めたキャリーケースを引きながら
何年かぶりにあう水色頭の顔馴染みがいるであろう
場所に向かっていた。

『えっと……確かメールだと、あそこか。』

ここに来る前の空港で来たメールでは

【おはようございます！貴方もめでたく夢ノ咲の生徒
ですね！私、感激で胸が高鳴っています♪
空港についたら第1ターミナルの第4時計前で
待っててください。迎えに行きますから♪】

と連絡がきていた、その方向に顔を向けると
懐かしい、あの道化師が優雅に立っていた。

『…おまたせ、渉。待った？』

「お久しぶりです♪白雪姫！貴方の日々樹渉です!!
相変わらず元気そうで良かったです！
アァ、今日は最高な日になるでしょう。Amazing★」

その後、鳩やトランプ沢山のものを
手からあれやこれやと出してくる……、

『渉！今空港だからやめて。それに、あっちにいる時
だって文通や電話だってしてたんだから
特別久しぶりでもなんでもないじゃん…。』

「んフフ★
その冷たい反応も昔から変わらないですねぇ。
まぁ、そうゆう所もユキのいい所ですが。」

『…それより、入学手続きやら
ほとんど渉がやってくれたんでしょ。ありがと、』

「まぁ、私がやりましたが…少し『零』にも手伝って
貰ったんです､学園で会った時紹介するので
そこで彼にもお礼を言ってあげてください。」

『そうだったんだ…。協力してもらったのにごめん。
入学式に間に合わせられなくて……。』

「問題ありませんよォ!学校側にはきちんと
私から説明したので
しっかり把握しています♪……

ですが、本当に残念です…。入学テストでの点数が
1位通過だったので、ユキの新入生代表の
挨拶を聞ける事とても楽しみにしていたのに…」ｼｸｼｸ

『確か…2位だった人が代わりに引き受けてくれたって…』

「ええ。、確か氷鷹北斗くん……
彼もなかなか面白そうな子でしたねぇ…」

そう。僕は今年から夢ノ咲に入学する1年生。だが
もう入学式がおわってから1週間も過ぎてしまっていた。