無敵の双子ちゃん。参

１１３episode ページ20

【you.side】




「…うっせぇな、」









イザナに殴られた万次郎はもうぼろぼろだった








だめだよ万次郎








もう戦っちゃだめ







万次郎までいなくなったら私







どうすればいいのかわかんなくなっちゃうよ









「他人に興味がねー…か。オマエの為に戦った仲間もか？」







「ちげーよ、オレが怖ぇーから戦ったんだ。テメーらのママゴトと一緒にするな！天竺にあるのは恐怖と利害のみ！




信頼や友情なんて実のない幻想だ」








なんだか、イザナ…動きが鈍ってる…？？










「オマエはどこまで自分をひとりだと決めつける？」







「真一郎も死んだ。エマも死んだ。スズはもうすでに体が動かなくなって死にかけの状態。





オマエも孤独だろうが!!!」









「ちがうよイザナ」








イザナの蹴りを受け止めて万次郎はそう言う








「オマエにはまだオレとスズがいて、オレとスズにはオマエがいる。








イザナ、オレはオマエを救いたいんだ」









「うるせぇ！！！」









イザナの蹴りも、拳も、もう万次郎には当たらなかった









それどころか万次郎の蹴りはイザナに思いっきり当たった








「なんでそんなんになっちまった!?なんで兄弟を愛せない!?オマエさえ心を開けば真一郎とスズだけじゃなくてエマもオレも快く受け入れた！！










なんでだよイザナ!!!」













『…シンイチロー、？』






「え？」







さっき万次郎がシンイチローに見えた気が…









「真一郎っ、」






え、？






「エマっ、スズっ、」









イザナの見ている方向には真一郎もエマも私もいない








それでイザナは叫んだ







「なんでそっちにいんだよ？」








「オマエの負けだイザナ」









東京卍會が勝った……？？








その時、イザナが万次郎に拳銃を向けている姿があった

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