【WT】凡人の人間関係

第四十一話 ページ42

『げッ…!!』

「よう、というわけで連行〜。」

『じゃねぇだろ。何ですか、私の腕を掴んでるその手は!!』

「その手を離すなよ弾バカ。」

「りょーかい。」



りょーかいじゃあねぇーーー!!
ちょ、痛い痛い!!私生身!!



「じゃあおれの隊室へ行くか?」


いやいや行かない、行かないからな。
ちょっと誰かこのバカ先輩止めてェーー!!



___________






________________



『よっしゃ成功ーーーー!!』

「「待て待て待て!!」」

『何ですか。』




たまたま、今日はついている。
もう一度言おう。今日の私はついている。




「いや、おま、はァ!?」

「うわー…マジかよ。」




無理やり連行してブースに突っ込むなり模擬戦仕掛けておいて何でそんな引いた顔してるんだよ。




「片手で合成弾する奴見たことねぇんだけど。弾バカできる?」

「いやいや、おれでも出来ねぇから。」

「「…」」

『そのゴミ見る目やめてくれません!?』





もうどれだけその目で私のメンタルがぐっちゃぐちゃにしてるか分かってるのこの人達!?
というか、帰っていい?






今すぐここから出ないと、とんでもねぇ人が帰ってくるから。この隊室、とんでもねぇ戦闘狂がいるから帰っていい?






「あーーーー!!何お前ら3人で模擬戦してるんだよ!!俺も混ぜろ。」

『いや〜、私はこれから急用が入ったもので……………ん?』






ん?何だ?この腕を掴むこの手は、何だ?
あの、私はこれから帰るのだが………何だ、この手は。




『私は帰るんだけどなぁ…聞こえてます?』

「よーし!!お前は、俺と模擬戦。そんでその後は入隊手続きだ。ハッハッハ!!」

『全く聞いてねぇじゃねーかッ!!』





ちょ、こんなことある!?この人の耳はお飾りか!?ただのアクセサリーかァ!?まともに会話が成立したことないんだけどォ!!





しかも、何ちゃっかり孤月抜いちゃってんのこの人!!
ボーダーって戦闘依存症の方が多いのかな!?






「よーーし、行くぞ〜!!」

『ちょ、待ちやがれェェーーーー!!』





おま、いきなり仕掛ける奴があるかァ!?




----------------



「すげぇじゃん。ついに太刀川さんから5本取ったな。」

「おれ達もあの片手合成弾にやられたもんなー。くそ、おれもあれやりてぇ…」

「あれはアイツだから出来るんだろ。てかあれで攻撃手(アタッカー)?見えねぇ。」

「早く隊に入ってくれねぇかなー。」



そう米屋と出水が隊室を出て話していた頃、Aは太刀川に捕まっていたとさ。

第四十二話→←第四十話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す