黒服のWESTくん 4 (ページ6)

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あやふやにページ6

重岡side

重岡「はざ〜っす。」

今日はいつもより早く出勤。
Aのこと呼び出してるから先に俺が居らなまたなんか言われるやろ？笑

濵田「重岡？今日早ない？」

重岡「いや〜ちょっとあれなんすわ。まぁ色々あるんで笑」

俺がそう答えると、「そーかー」と言いながら着替えを済ませて出ていった。

重岡「そろそろ来てもええんちゃうかな…」

俺は待ちきれなくて外を確認するためにドアに手をかけた。

ガチャ…

貴「あれ、しげ？」

重岡「あ、おったんや。」

俺がちょうどドアを開けるタイミングでAが来たらしく、ドアの前で鉢合わせした。

貴「はよ来てって言ったのしげやろ？」

重岡「ん〜まあそうやねんけど。ここやったらあれやから近くの公園いかん？」

近くの公園というのは、店が建ち並ぶ端の方に遠慮がちにある公園のこと。そこはほぼ誰も使ってない。

貴「ええけど…ジュースかなんか買ってな？」

重岡「はいはい…行くで。」

そう言って上着を持って外に出た。

貴「さっぶ…」

重岡「すぐ終わるからさ」

そんなことを言いながら、自動販売機に立ち寄りお金を入れる。

重岡「ん。好きなの押してええよ」

貴「じゃあココア〜♪」

ココアひとつでこんなに嬉しそうな顔するか？ってほどな笑顔でボタンを押すA。

重岡「俺コーヒー。」

すぐあとにコーヒーのボタンを押して公園のベンチに腰掛けた。

貴「ん〜、、美味し。。」

遠くの方を見ながら呼吸を整える。
そのすぐ横ではAが…いや、俺の好きな人が座ってる。

重岡「この時間がずっと続けばええのに…」

貴「ん？」

重岡「や、なんもない。」

その後もしばらく沈黙が続く。

貴「てか話って…」

重岡「待ってな。言うから。ちょっとだけ待って。」

Aの言葉をさえぎるように言うと、察してくれたらしく、俺が言うまで待ってくれた。

重岡「おし。うん、言うわな。A?こっち向いて？」

貴「ん？」

目を閉じて深呼吸をした。

重岡「Aのことが好きです。」

貴「…」

重岡「病院であやふやにしてごめん。あの時は俺どうかしてたっていうか…自分に自信がなかったっていうか…覚悟決めてなかったっていうか…」

貴「うん。」

重岡「でも今は違う。Aのことが好きや。俺と付き合ってほしい。」