【歌い手】坂道急いで走ってたら似た人見つけたのでとりあえず親近感【あほの坂田。】

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坂田side



「初日お疲れ様でしたー！」



そうジョッキを持ったスタッフさんが叫ぶ



『はー…良かった』



そんな声が聞こえ、横をちらりと見ると落ち着いた様に息を吐いているAが見える



坂田「どうしたん、打ち上げなのに？」



『え、あぁ…無事終わって良かったなぁと』



そう言うと少し表情を崩して手元のサワーを煽るA



『それはそうとさ』



坂田「ん？」



『今日の坂田なんかいつもより格好いい気がする』



…………は？



いやいや、何を言ってるん



浦島坂田船のイケメン枠は俺や無いけどなぁ……んん



そう思いながら首をかしげていると、何か気づいた様に手を叩くA



『あぁそうか、髪とかメイクとかしてるからか』



なるほどー…そう言って納得した様に頷く



坂田「…メイクとか髪とかちゃんとしてへんと格好良くないん」



そして無意識の内に口から飛び出た言葉



『は？』



………あれ



今、俺なんて言った？



『うーん……』



坂田「あぁあ！！今の忘れてええから！てか忘れて！！」



あぁああぁ…もう調子狂う…



Aと会ってから俺、こんなんばっかやん……恥ずかし



『いや、プラスされたって言った方が良いのかな』



しばらく俺が恥ずかしさに下を向いていると淡々としたAの声



坂田「ぷら、す」



『うーん…元々格好いいけどもっと？みたいな？うん』



……やっばい



何でこの人こんな淡々と恥ずかしい事言えるん…天然かい



坂田「ありが、と」



あぁもう体温上がるな…



『わわ、どうしたの』



ぺちぺちと頬を叩いていると少しびっくりした様に俺を見る



坂田「や…何か…あ、暑いし」



『どこがよ、全然だわ』



ですよね、暖房そんなに効いてませんしね



『まぁいいや、うん』



そう言って、ふっと目線を前にまた移すA



坂田「…………………」



そんな横顔が、綺麗だなぁ



なんて、言ったら



坂田「……引くよな」



はぁ、とそんな溜め息が少し出た



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