番外編〜雪、３〜 ページ32
続きです。
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「桜、完成したんでしょ？」
『はい。
出来てます、けど。
兎一つでは、寂しいでしょう？』
「･･････うん。」
確かにポツンと雪兎は真っ白な雪の中、
居心地悪そうにうずくまってた。
『だから、もう１個作るんです。』
二人なら寂しくないでしょう？、と桜は
綺麗に微笑む。
また雪の中にしゃがみこんでぺたぺた雪を
積み上げ始めた。
『一人は、寂しいですよ。
頼れる人が、遠いって、寂しいですよ。』
ささやくような声に郡は何故か胸がぎゅっと
した。
『一緒に居たら、寂しくないよ。』
雪兎に優しく話しかけてまた葉っぱや木の実を
集めて二匹目を作る。
郡は立ちすくんでそんな桜を見つめていたが、
不意にしゃがみこんだ。
「私も、作る。」
桜はわずかに目を見張った後、ふにゃりと
嬉しそうに微笑んだ。
やがて･･･。
『出来たァ！』
「ふう･･･。
桜、指。」
『え、指？』
桜が差し出した指を郡はふわりと握った。
その途端郡の眉間にシワが寄る。
「つめたい･･･」
『そりゃあ･･･。
雪、触ってましたし。』
「私の手袋、貸すから。」
『ふぇ？！
い、いいですッ！』
「･････････ねぇ、桜？」
『な、何でしょう？』
桜はそっぽを向いて答える。
「何でそんなに真っ赤なの？」
『ッッッッッ！！！
し、知りませんよ･･･！』
奥歯をぎゅっと噛み締めて桜はかぁっとまた
赤くなる。
桜が赤くなっている理由。
それは･･･。
『(こ、郡先輩が私の手を･･･ど、鈍感･･･)』
上からＱＳやハイル、和修家親子もそんな
微笑ましいふたりを眺めていた。
「･･･バカップルだ」
「微笑ましいですねぇ」
二つの感想に分けられ、後々郡がからかわれた。
桜は羞恥に赤くなっていたのでそこまで
からかわれなかった。
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ひにしな - 私はこういった日常系を始めて見たんですけど、とても心暖まる内容でした。これからも引き続き頑張って下さい。 (2018年1月30日 15時) (
レス) id: 3fb153c8f7 (このIDを非表示/違反報告)
加音 - とても心が温まりました。宇井さんと桜ちゃんの絡みがほのぼので最高でした!!引き続き頑張ってください。 (2017年8月7日 6時) (レス) id: 85bbaaf28a (このIDを非表示/違反報告)
バニラ(プロフ) - つくよみさん» ねー！ (2017年2月26日 16時) (レス) id: 2396b6692f (このIDを非表示/違反報告)
つくよみ(プロフ) - 分かる それ (2017年2月26日 16時) (レス) id: 91c418da73 (このIDを非表示/違反報告)
バニラ(プロフ) - つくよみさん» ありがとう！大きいテスト、嫌いなのー！小分けして欲しい｡ﾟ∵･(ﾉД`)∵ﾟ｡ (2017年2月26日 16時) (レス) id: 2396b6692f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バニラ | 作成日時：2016年12月1日 23時
