仲間 ※オリジナル執行官、監視官出ます ページ7
『セトっち“監視官”〜!今日一緒にご飯でもどうですか〜?』
そのお人好しさと楽観さ、鈍感さが知らぬうちに犯罪係数を上げ、執行官になった娘。
けど、明るく人懐っこく、子供みたいに騒がしいが持ち前の天然っぷりで場を和ませるうちの班のムードメーカーでもある。執行官の中ではこの娘と一番仲が良かったかもしれない。
『おい……お前まだ報告書書いてないだろ』
生真面目な性格故に物事を余計に深く考え過ぎる傾向があり、色相が濁ってしまったらしいが……監視官である私よりも丁寧に仕事をしてくれていたので助かる。年下だが、頼れる男だ。
『(二人共元気だな)』
幼い頃からの場面緘黙症がストレスになり、塞ぎ込んでいるうちに色相が濁ってしまった。
話せない代わりに音声付きの機械や紙への直筆で会話をしていたが、いつも一歩引いた所から皆を冷静に見守るまとめ役でもあった。
よく相談事もされるらしい。
『お茶持ってきたからセトの姐さん休みにしましょーぜ』
ガタイの良い巨漢の割に、気遣いが出来る意外と繊細な男。力仕事は大体この男に任せていた。
見た目に合わずロマンチストな面もあり、本人はそれを隠していたが、女性らしさや男性らしさに拘る必要は無いといった話をしてからは、何故か男勝りな私に憧れを抱くようになったらしい。
様々な場面で積極的に動き、皆の支えとなり、私を慕ってくれていた。
『瀬戸塚さん、今日も宜しくお願いします』
新しく四係に配属となった新人監視官。
心配性で、気弱で、抜けている部分はあるが、素直で正義感も強く、何だかんだでやる時はやる娘。
一係に配属になった常守朱監視官とは真逆な部分もあるが、何処と無く似ている部分もあり、津蜘蛛同様私を慕ってくれていた。
(今頃……皆どうしているだろうか。ミチの奴は一人でも上手くやってるだろうか)
事務所の窓の外を眺め、元居た世界の事を想像する。こっちの世界に来る直前までは、鹿矛囲桐斗が起こした事件を一係と合同で片付けていた。
立て篭りの際に青柳監視官が死んでしまったのは、それなりに付き合いの長い私や宜野座にとっては衝撃的だった。
(鹿矛囲桐斗は、どうなったのだろうか。見届ける前に、私は“消えてしまった”からな)
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イマツギ(プロフ) - 続きが楽しみです。お時間があれば更新頑張ってください! (2022年3月12日 12時) (レス) @page34 id: f5ff06f155 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - 面白い!更新頑張って下さい! (2020年4月10日 13時) (レス) id: ceacd95bed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遙 | 作成日時:2016年2月6日 20時