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その誰かはそう言った。
私は顔を上に上げて私を支えている人の顔を見ようとしたけれど日光でちょうど見えなくなっていた。
でも、知ってる。
私、この香水の匂いを嗅いだことがある。
だって、この香水の匂いは…
「あ、黄瀬ちんだ〜」
黄瀬君の匂いだもん。
「久しぶりっスね。紫原っち」
「うん。久しぶり〜」
…なんだろ?キセキの世代ってもっとこう、
険悪な空気が流れてるものだと思っていたけれども、違うみたいだ。
「で、紫原っちはどうしたんスか?
わざわざ海常まで来て」
「ん〜、なんか用事あったんだけどね、
忘れた」
「いいんスか、それで!?」
…ところで、お気づきでしょうか。
私、さっきから体制を変えてないんです。
ええ、はい。そうなんです。
つまり、後ろ向きに体重を傾けていながら足はその場から離れていないんです。
足がつりそうなんです。
「あ、あの…黄瀬君?」
「ん?どーしたんスか?」
満面の笑みで返して来る黄瀬君。
眩しい。
「あ、足が…」
「足?……ああ、ごめん。大丈夫っスか?」
そう言って黄瀬君は私を元の体勢に戻してくれた。
「…オレお邪魔みたいだしそろそろいくね〜。
あ、黄瀬ちんには用事思い出したらメールするから。
元気でねーAちん」
「え?…あ、うん。じゃあね敦君」
「さよならっス」
そうして、あのトトロのような人は帰って行った。
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ガトーショコラ@引退について。ボード(プロフ) - 緋桜霧月 さん» うわぁぁあ!?コメントありがとうございます!!え、すっごい嬉しいです!ありがとうございます( ´∀`) (2014年11月25日 20時) (レス) id: 878191e79d (このIDを非表示/違反報告)
緋桜霧月 - ここまで完璧な作品、見たことない!いきなりですいませんが、マジでファンです。更新頑張って下さいッ!! (2014年11月25日 3時) (レス) id: b416ced436 (このIDを非表示/違反報告)
ガトーショコラ@引退について。ボード(プロフ) - くろさん» おっけーよー! 返信遅れてごめんね! (2014年11月24日 23時) (レス) id: 878191e79d (このIDを非表示/違反報告)
くろ - id変わったからね (2014年11月8日 22時) (レス) id: 591407282b (このIDを非表示/違反報告)
くろ - 加賀ちゃん久しぶり元気だった?ランキングはいったんだねおめでとう!!体調崩して入院してたから全然見れなかったんだこれからもがんばってね応援してるよ (2014年11月8日 22時) (レス) id: 591407282b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ショコラティア | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/simeyo/
作成日時:2014年4月29日 20時