黄瀬くん、あなたは私にとって……なんなんでしょうね？５

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｢ななななんでお姫様抱っこなんですかっ!?｣




「えー？だって、これでスカートめくれる心配なくなったでしょ？｣




｢いや、そうですけど｣




だって、怖いじゃん。

黄瀬君に持ち上げられたときだって、

動いたときはしがみついてないと怖かったのに

この人の場合は高さが尋常じゃない。





ていうか、


｢下ろして頂ければいい話なんですが｣

｢あ〜、そういうこと？｣



あなたはどういうことだと思ってたんですか。




　 ストン





｢ありがとうごさいます｣


｢いえいえ、どういたしまして〜｣


頭を下げてから上げて

少しだけ気付かれないように

この人を観察する。




紫色の肩まで伸びた髪。

日本人離れした長身。

整った顔。

長い手足。





どこかで見たことあるような。


いや、でもここまで特徴的な人を忘れるのか？






……ああ、









｢｢思い出した｣｣









２つの声が青い空の下で重なる。

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