黄瀬くん、あなたは私にとって……なんなんでしょうね？５

１４５　作戦 ページ1

｢きゃー！黄瀬君ー｣


｢こっち向いて〜｣




凄い人だかり。



とりあえず目に見えるもの、



それは…人、人、人、しかも女子。


あれ？男の人もいた。



えっ…もしかしてそっち系の人？




よし、今のは見なかったことにしようと思う。




やっぱり、黄瀬君はかっこいいからモテるんだな〜。



凄いよね。



何を食べてあんなにかっこよくなったんだろうか…？



ていうか、あまりにも人が多過ぎて本人が見えてないし…





｢ちょっと、邪魔よ！｣





ドンッ




｢うのぁ!?｣


女の子に押されて私は変な声を出し、


その人だかりに入っていった。



ヤバい、人口密度がハンパないぞ、ここ。



今冬なのにかなり暑いんですけど…






｢いてっ…すみません。…った!?｣




人混みに流されて私はいろんな人にぶつかった。



その度に謝るけどまたすぐに人にぶつかる。




ああ、私絶対通勤電車に乗れないだろうな〜。





｢…っ！｣





知らないうちに少し前の方に出ていたみたいだ。









そしてそこからは、
会いたくて会いたくてたまらなかった私の好きな人、




黄瀬涼太が見えた。





今すぐにでも前の方に行ってもっと見たかった。





でも、堪えろ。



今この計画がバレたりしたら黄瀬君に本当に会えなくなっちゃうんだから。






だからなんとか私は黄瀬君に見つかることなくファンの群れに隠れていた。









そして数分後、アイツは現れた。

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