黄瀬君、あなたは私にとって……なんなんでしょうね？4

１２７　決意 ページ19

｢で？その森山さん達の力を借りながら黄瀬君に会いに行くの？｣






｢うん、私だけが動かないなんてイヤだし｣





私は真夏にこれからのことを話していた。



ふいに窓ガラスに目を向けるとそれを通じて冬にしては珍しく外はすごくキレイな青空になっているのが見える。




｢……いつ行くの？｣




｢ん〜…明後日、かな？｣




｢ずいぶんと急ね｣






｢うん、迷いがないうちに会いに行きたいから｣






この空みたいになにもないただ光が見えるうちに…







『ピロリーン、高尾さんからメールだよ〜』






このシリアルな空気……間違えた。





シリアスな空気をフルシカトして出てきたＫＹな音は私のスマホから出ていた。





『from高尾
　無題
　今、オレがどこにいるか分かる？』









　 ガサッ







｢ん？｣








メールを見るのと同時に教室の外で２人ほどの頭が見えた。







……『どこ？』って高尾くんは私に聞いて欲しいんだろうな〜。




聞かないけど。






だって、もうなんとなくだけど、どこにいるか分かっちゃったし。

１２８　秀徳二人組→←１２６　HSK5　高尾side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す