黄瀬君、あなたは私にとって……なんなんでしょうね？4

１２５　HSK4　高尾side ページ17

２日後





｢真ちゃーん｣


他のヤツらよりもデカいあの目立った真ちゃんを探し出すのはそう難しいことではない。




むしろ、すっげー簡単だ。



｢……なんなのだよ？｣





真ちゃんは一瞬ためらいながらもこっちを向いてくれた。






つーか、なんでためらった？




｢あのさ、誠凜に行かな｢嫌なのだよ｣｣







すごい勢いで即答された。




０．３秒くらいで答えが出てきた。





その前に、まだオレは言い終わってねぇのに答えが出た。




ひっでー。






でも、このオレがそんなことで諦めるかよ…！





｢おしるこ奢るからさ｣

｢嫌なのだよ｣

｢リアカーに乗せてあげるから｣

｢それはいつものことだろうが｣

｢なんか欲しいヤツあげるから！｣

｢……宇宙でもか？｣

｢アホかぁぁぁ!!!!｣







無理だろ!!


いくらなんでも無理があるだろ!?




なんだよ宇宙って!?



ラッキーアイテムなの!?




そんなに行きたくないわけ？




そんなに嫌なの!?





てか、欲しいのかよ、宇宙…





｢……いや、ちょっと待てよ。



誠凜は確か笹ヶ峰が通っているような気が…｣





｢んぁ？笹ヶ峰って、Aちゃんのこと？



…そうだけど…めずらしいな真ちゃんがちゃんと人の名前覚えてるなんて｣









｢よし。高尾、気が変わった。




急いでリアカーの準備をしろ。誠凜に行くぞ｣









｢えっ!?ちょ…真ちゃん人の話聞いてる？｣

１２６　HSK5　高尾side→←１２４　HSK3　高尾side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す