黄瀬君、あなたは私にとって……なんなんでしょうね？4

１２４　HSK3　高尾side ページ16

そうやって、考えを巡らせていると不意に黄瀬と視線がぶつかった。


黄瀬の目は元からデカいのに今は更にこれでもかってぐらいに見開かれた。





目元裂けねぇのかな？




そんなアホなことを考えていると女の子とも視線がぶつかる。



女の子は丸わかりの作り笑顔で手をオレに向かって振ってきた。




…なんなんだコイツ、気持ち悪ぃ…





そう思ってオレはシカトして店から離れた。









それから近くの少し暖房が効いたコンビニでコーラと新発売のマンガを手に取った。





目線をいつものクセで動かしているとさっきの女の子が店から出てくるのが見えた。









…アイツ、マジで誰だ？黄瀬が女に好かれてるのはイヤでも分かる。







でも多分アイツはそんなんじゃない。






もっと違う感じがする。









そんなことを考えているとポッケにあるケータイから振動が伝わってきた。







『from黄瀬
　無題
　すんません。いきなりなんスけど、さっきの 見てたっスよね？ちょっと、ワケありで…… そんでAっちの様子気になるんで見に行っ てもらえないっスか？オレちょっとワケあり で行けないんスよ』









なんでオレなんだよって突っ込みを入れるよりも先にオレの中に広がったのは…









なんだか、ヤバい予感がする。





だった。



さっきの女の子。


今の黄瀬のメール。









何かがある。



でも、黄瀬に聞いたところではぐらかされて終わりだろうなぁ。













明後日、また部休だから誠凜に真ちゃん誘って行ってみるか…。

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