黄瀬君、あなたは私にとって……なんなんでしょうね？4

１２３　HSK2　高尾side ページ15

忘れてた。



秀徳が休みでも誠凜は休みじゃないんだ。



無駄足だったな。




そう気付いたときにはもう店についていた。





もう帰ろうかと思って店を離れようとしたとき、オレの視界に見覚えのあるヤツが飛び込んだ。






それは主にバスケ関係で。



それは主に雑誌の中で。




女の子がほっておかなかなそうな顔をしているヤツ。



キセキの世代のスモールフォワード、








黄瀬涼太が。





なんでこんなところにいやがる？




バスケはどうしたんだよ？






…って、おい。その女の子は誰だよ？





お前、Aちゃんと付き合っているんじゃなかったのかよ？


あんなにメールでAちゃんのこと話題にしてベタ惚れだったのに。






……はっ！まさかの浮気現場？



いや、まさかな。






アイツに限ってそんなことはないだろうし。









しかも普通、小説とかではオレみたいな脇役のテンション高めのヤツは決まってアホな勘違いをするんだ。







だが、オレはそんなヤツらとは違うぞ。






最初から可能性を挙げてみる。





例えば、予想の斜め上をついて妹とか？







いや、妹にしては似てねぇよな…








じゃあ、ファンクラブの会長とか？









……でもないらしい。






ほっぺをつつかれると、これでもかと言うほど嫌そうな顔をしてその手を払いのけていた。







普通、ファンの前ではそういうことはしねぇしな。

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