黄瀬君、あなたは私にとって……なんなんでしょうね？２

６８　黄瀬君 ページ39

｢そうだったんスか…｣



あれから隠すわけにもいかず全てを話した。



｢なんか…悪かったスね…


嫌なこと思い出させちゃって｣




いつもそうだ。



黄瀬君は周りの人をよく見ている。



モデルとか関係なくても十分黄瀬君はモテると思うけど…






｢ねぇねぇ…なんで、


黄瀬君は彼女作んないの？そんなにカッコいいし、気配りも出来るのに…｣






そう言った途端、黄瀬君は盛大にため息をついた。





｢Aっち〜？まったく…オレの気持ちも考えて欲しいっスよ｣






｢？｣






え、私何か悪いこと言っちゃったのかな？







｢まあ…今のはお前が悪いんじゃねぇよ。



お前が鈍感なのが悪いんだよ｣






なんか…青峰君に諭されちゃった。





｢…青峰っち、わかってくれるっスか？｣






｢いや、さつきがそういうときはこう言えって言うから｣






そのさつきさんって人はどんなシチュエーションを考えているんだろうか…








｢ひどいっス…｣





そう言って少し落ち込んだような顔をする黄瀬君が面白くて私たちは声を出して笑った。









そのあと黄瀬君は



『巻き込んじゃったお詫びっス』と言って、



私にあざを隠すためのストールを買ってくれた。



今日は土曜日、月曜日は開校記念日で休み。



多分このあざもすぐに消えると思う。





そのあと私は黄瀬君達と別れて家に帰った。









私は胸の鼓動が隣の黄瀬君に気づかれないか気が気でなかった。

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