黄瀬君、あなたは私にとって……なんなんでしょうね？２

５９　猫カフェ ページ31

｢ぅにゃあー｣








かっ、可愛いっ！凄く可愛いよ!!





もう、そのかわいさは罪に問われてしまうレベルだと思う。






喉を指を使って撫でてあげると猫は気持ちよさそうに目を細めてゴロゴロと喉を鳴らした。








そして黄瀬君はというと




｢フシャー！｣



｢えっ、ちょ！うわ…い痛いっスよぉ｣




なにやら尻尾を踏んでしまったらしく頭に爪を立てられていた。




｢あの…Aっち、悪いっスけど取ってもらえないっスか…｣





どうやら爪が髪に絡まったらしい。




｢う、うん。ふっ｣




なんか、スッゴく面白いんですけど…




『今年のトレンド！ネコ盛り！』という雑誌のタイトルが頭の中に浮かんだ。




これは私だけの秘密にしなくては……




頼まれたとおり猫を撫でながら黄瀬君から離してあげた。




｢あてっ！うぅ、なんでこんなに爪が尖ってるんスか？｣




｢まあ、猫だからだよ。はい、とれたよ｣



｢ありがとっス｣




｢ううん、大丈夫だよ｣




黄瀬君にくっついていた猫は今は私の膝の上で丸くなっている。



｢なんか…絵になるっスね｣




｢えー｣




｢ダジャレっスか…？｣




｢ご想像にお任せします｣




別にそんなつもりはなかったのだが……





あとで伊月さんに教えてあげようかな。




｢じゃ、そろそろ出よっか｣



｢そっスね｣






ケーキも食べたし、猫とも遊んで満足して、



出ようとした。







ただ、悪かったのはその時間。




あと１分でも遅かったら何事もなかったのに。









幸せな時間はそう長くは続かない。

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