黄瀬君、あなたは私にとって……なんなんでしょうね？２

５４　黄瀬の苦労 ページ25

黄瀬side







街を意味もなくただブラブラと歩いてた。





あの日Aっちと会ってから少しはメールのやりとりはしたものの、



直接会ったりすることもなくて、



もうどうでもいい存在になってしまったのではないかと思っていた。






でも、Aっちに出会ったあの場所で人目を引く女の子を見かけた。





間違いない。Aっちだ！



なんてガラにもなく子供みたいにはしゃいで、




バカみたいに急いで声をかけようとしたら横からガラの悪い連中が出て来て彼女を囲んだ。





｢キミかわいいね〜。これから一緒にカラオケ行かない？｣





また、ナンパされてるようだ。





あの子は無防備すぎるんだ。






ってオイ、薄汚い手で触ってんじゃねぇよ。





｢あの…私これから友達と会うんで｣




｢えー、じゃあ合コンしようよ〜。何人いるの？｣




なおも食い下がる野郎達にAっちも困っているようで




｢あ、友達が来たんで｣



そう言ってAっちは誰もいない方を指差した。




そしてナンパ野郎達が目を離した瞬間とてつもない速さで逃げ出した。


でも、まさかそんなことでせっかくの美少女を逃がしたくないヤツらは追いかけようとする。





けど、オレはそれを許せる程大人ではない。









｢はいストップ、これ以上あの子にちょっかい出さないで貰えないっスか？｣









オレは不良たちの前に出た。

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