相反恋愛 Ⅲ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ9)

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Story 101 ページ9

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暫くして、校長室の扉が開き、フレッド、ジョージ、ジニー、そしてお兄様がマクゴナガル先生に導かれて入ってきた。

ウィーズリー兄妹はボサボサ頭にパジャマ姿でショックを受けているようだ。

『お、にッ…お兄さッ「マユ…ッ」ふッ…お、にぃさまぁッ…』

覚束無い足取りで手を伸ばす私を強く抱き締めるお兄様。

本当の家族の温もりを感じて、涙が止まらなくなってしまった。

大丈夫、大丈夫だと私の頭を撫で続けてくれるお兄様の声は、震えていた。

ジニ「ハリー…一体どうしたの？」

ジニーが恐怖の面持ちでハリーに問いかける。

すると、ハリーが答える前にダンブルドアが口を開いた。

ダ「お父上は”不死鳥の騎士団”の任務中に怪我をなさったのじゃ。アランはアーサーを守った時に怪我を負ってしまった。彼らはもう”聖マンゴ魔法疾患傷害病院”に運び込まれておる。君たちをシリウスの家に送ることにした。お母上とは向こうで会える。」

冷静にダンブルドアの言葉を聞き入れることができない私の代わりに、お兄様が聞いてくれている。

こーゆー時に冷静になれるのは、やっぱりお母様に似たんだろう。

私は、無理だ…

アラ「マユ、今からは移動キーでシリウスの元に戻る。このヤカンに触れるんだ。」

お兄様に手を引かれ、私はダンブルドアの前に置かれるヤカンに手を添えた。

それに倣ってウィーズリー兄妹もヤカンに触れる。

ダンブルドアのカウントダウンと共に私たちは渦の中に消えていった。

あぁ、またドラコに何も言わずに来てしまった

また、怒られちゃうな…

＊＊＊

気づいた時には、グリモールド・プレイス12番地の薄暗い地下の厨房だった。

いつもなら転ばずに立っていられるのに、お兄様に支えられないと立っていることが不可能なくらいに疲弊していた。

アラ「マユ、大丈夫か？」

『ッう、ん…』

？「どうしたんだ？」

アラ「シリウス…」

心配そうな顔をしたシリウスが、私たちの元へ急ぎ足でやってきた。

シリ「アーサーとアランが酷い怪我をしたと聞いたが…」

フ「ハリーに聞いて」

ジ「そうだ。俺もそれが聞きたい。」

話の経緯を知らない四人はハリーに視線を向ける。

待って、私、聞きたくない

今聞いたら、また、…

アラ「その前に、マユとロンは一度部屋で休ませよう。」

そんな私の様子に気がついたのか、お兄様が私とロンの背中に触れた。