相反恋愛 Ⅲ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ34)

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Story 126 ページ34

＊

ハー「スネイプが止めに入るなんて思ってもみなかったわ…」

『…うん』

ハー「とにかく。貴女ももう少し冷静に判断しなさいよ。貴女が突撃したって、大事になるだけなんだから」

『…そ、だね』

＊＊＊

DAでは、遂に守護霊の練習を始めた。

みんなが練習したくてたまらなかった術。

イースター休暇前の最後の練習で、既にある程度習得している者もいた。

ハーマイオニーが自分の守護霊を創り出している時だった。

必要の部屋のドアが開いて、閉まった。

私は誰かが来たのだろうと振り返ったが、誰も居ないようだった。

そして、ドア近くの生徒たちが急に黙り込んだのに気がついた。

ハ「やあ、ドビー」

『…！ドビー？どうしたの？』

屋敷しもべ妖精のドビーがハリーの膝あたりに立っていたのだ。

なんで突然？

ドビーの顔は恐怖で染まり、震えている。

その場の全員がドビーをみつめる。

ドビ「ハリー・ポッターさま…お嬢様…ドビーめはご注進に参りました…でも、屋敷しもべ妖精というものは、喋ってはいけないと戒められてきました…」

『ドビー、一体何があったの？』

自分自身を処罰しようとするドビーを掴んで、自分の方へ向かせる。

ドビ「あの人が…あの女の人が…」

ハ「あの人って、ドビー、誰？」

『…アンブリッジ？』

その名を出した瞬間、生徒たちが顔を歪める。

違っていて欲しいと願ったのも束の間、ドビーは頷いた。

ハ「アンブリッジがどうかしたの？ドビー、このことはあの人にはばれてないだろ？僕たちのことも、DAのことも？」

ハリーの言葉に、ドビーは打ちのめされたような顔をした。

ハ「あの女が来るのか？」

ハリーが静かに問う。

ドビーは喚き声を上げた。

ドビ「そうです。ハリー・ポッター、そうです！」

ドビーを見て身動きもせず戦いている生徒たちを見回す。

『何をグズグズしてるの!逃げて!!』

私の声に、全員が一斉に出口に突進した。

ドアのところでごった返し、それから破裂したように出ていった。

廊下を疾走する音を聞きながら、私はみんなが寮まで一直線に戻ろうなんて馬鹿なことを考えていないことを願った。

ハー「マユ！早く！」

外に出ようと揉み合っている群れの真ん中から、ハーマイオニーが叫んだ。

やっと出口に着いた、その時。

『ッきゃ、ッ…！？』