相反恋愛 Ⅲ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ20)

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Story 112 ページ20

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ハーマイオニーはMrs.ロングボトムが自分の名前を知っていたことに驚いていたが、臆せず握手していた。

「ネビルがあなたのことは全部話してくれました。何度か窮地を救ってくださったのね？この子はいい子ですよ。でも、この子は、口惜しいことに、父親の才能を受け継ぎませんでした。」

そして奥二つのベッドの方にグイッと顔を向ける。

ロ「えぇッ！？」

『ロ、ロン…！』

ハリーと慌ててロンを抑えようとしたが、これまた遅かった。

ロ「奥にいるのは、ネビル、君の父さんなの？」

食い気味にネビルに質問するロンに対して、Mrs.ロングボトムが怪訝そうな顔をした。

「何たることです？ネビル、お前はお友達に両親のことを話していなかったのですか？」

Mrs.ロングボトムの鋭い声がネビルに降りかかる。

ネビルは深く息を吸い込み、天井を見上げて首を横に振った。

ネビルが気の毒だ

でも、どうすればネビルをこの状況から救えるのか分からない。

「いいですか？何も恥じることはありません！お前は誇りにすべきです。ネビル、誇りに！あのように正常な体と心を失ったのは、一人息子が親を恥に思うためではありませんよ。お分かりか！」

ネビ「僕、恥に思ってない」

そんなネビルの声は消え入りそうで、頑なに私たちと目を合わせようとしない。

ロンに関してはつま先立ちでベッドに誰がいるのか覗こうとしていたので、ハリーのパンチが飛んだ。

「わたくしの息子と嫁は、例のあの人の配下に、正気を失うまで拷問されたのです」

Mrs.ロングボトムは誇り高く、私たちの方を向いてそう話す。

ハーマイオニーはあっと両手で口を押え、ロンは顔を歪めた。

「二人とも闇祓いだったのですよ。Ms.ディオリスのご両親と共に、魔法使いの間では非常な尊敬を集めていました。仲も良くして頂いて…。夫婦揃って才能豊かでした。わたくしは…おや、アリス、どうかしたのかえ？」

Mrs.ロングボトムが向いた方に視線を向ければ、ネビルのお母様が、寝巻きのまま部屋の奥から這うような足取りで近寄ってきた。

お母様に見せてもらった写真の面影はなく、痩せこけ、やつれ果て、目だけが異常に大きく見える。

髪も白くまばらで、まるで死人のよう。

彼女は、何か話したい様子ではなかった。

でも、ネビルの方に何かを持った手を差し伸ばした。

受け取ったネビルの手に転がったのは、風船ガムの包み紙。