相反恋愛 Ⅲ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ21)

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Story 113 ページ21

＊

「まあ、いいこと」

Mrs.ロングボトムは楽しそうな声を取り繕い、ネビルのお母様の肩を優しく叩いた。

ネビ「ママ、ありがと」

そんなネビルの声はとても小さい。

自分の両親がこうなったら、私はどうなってしまうんだろう。

…考えるのも嫌だけど。

「さて、もう失礼しましょう。皆さんにお会いできてよかった。Ms.ディオリス、ご両親によろしくお伝えくださいな」

二人の背が見えなくなり、ドアが閉まる。

ハー「知らなかったわ」

涙を浮かべながらハーマイオニーは言う。

ロ「僕もだ」

『…私は、知ってた』

ハ「僕も」

二人が私たちの方を向く。

『Mrs.ロングボトムが仰ったように、私の両親とネビルのご両親は親しかった。だから、両親からはその話を聞いてた。』

ハ「ベラトリックス・レストレンジがアズカバンに送られたのはそのためだったんだ、ネビルの両親が正気を失うまで磔の呪いを使ったから」

ハー「ベラトリックス・レストレンジがやったの？クリーチャーが巣穴に持っていた、あの写真の魔女？」

誰も何も言わなかった。

そんな長い沈黙を破ったのは、ロックハートの怒った声。

「ほら、折角練習して続け字のサインが書けるようになったのに！」

＊＊＊

休暇最後の日。

やっとホグワーツに帰れる安心感と、あの女が巣食ってるという嫌悪感で胸がいっぱいになっていた。

ハーマイオニーと一緒に部屋で荷物をまとめていると、扉をノックされた。

入ってきたのはモリーさんで、私に手招きをする。

『なんですか？』

モリ「スネイプ先生が貴女とハリーをお呼びですよ」

私とハーマイオニーは口をポカンと開けたまま動けなくなる。

パタンッとトランクが閉まる音だけが響いた。

『な、…え？スネイプ先生？』

未だに状況を理解できない私の手を引いてモリーさんが無理矢理部屋から連れ出す。

モリ「さぁ、中でお待ちですよ。ハリーはもう来ているはずだから」

モリーさんに促され、私は厨房の戸を開けた。

重苦しい雰囲気の中、シリウスとスネイプ先生が対峙している。

『あ、あの…』

控えめにそう声をかけると、スネイプ先生は私に気づいてこちらを見た。

スネ「そこに座れ」

『は、はい…』

隣に座るハリーの方をちらりと見る。

ハリーも何が起こってるのか分からないようで、不安そうな顔をしている。

なんなんだろ…