第八十二話 ページ39
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睨みつける時透を、冬仁は鼻で笑う。
冬「お前みたいな子供が俺に楯突くのは賢明じゃないな。」
無「…子供?」
『なめすぎだな。』
時透は鬼殺隊の中でもずば抜けた才能の持ち主だ。
一般人の冬仁が勝てるはずがない。
まぁ、鬼殺隊を甘く見ているこいつには何を言っても無駄だろうが。
冬「お前に構ってる暇はないんだ。早くどこかへ行ってくれ。」
無「麻友もつれていく。」
冬「…なんだと?」
…まずいな
時透も何かを察したのか、眉をひそめた。
冬「俺の麻友を連れていくだと?」
『…時透、逃げろ』
無「…麻友を置いて行けるわけない。」
冬「気安く麻友の名を呼ぶなッ!!!麻友は俺のもので俺以外の男を視界に入れることも許さないッ!!!相手がガキだろうがなんだろうが男は男、麻友の目を汚すような存在は今ここで始末してやる…」
始まった
あまりにも重すぎる冬仁の歪みきった愛。
『チッ…致し方ない…、』
私は腕を振り上げ、冬仁の首に手刀を落とした。
やはり狂っていても一般人。
冬仁は簡単に気を失った。
『…帰ってこなければよかったものを。』
無「麻友、大丈夫?」
私の側まで来ると、私の羽織を掴む。
可愛らしい。
『あぁ、大丈夫だ。面倒事に巻き込んですまなかったな。』
無「いいよ。別に。それより、あの人の所行かなくていいの?」
『…!!そうだ、煉獄…っ…!』
無「これ起きたら面倒だし、早く行きなよ。」
『そうだな…時透、礼はまた今度…!!』
時透に背を向け、私は煉獄たちが向かった方向へと走り出した。
何事もないといいが…
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真季 - 続編おめでとうございます。引き続き楽しみにお待ちしてます。 (2021年10月7日 23時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かふぇらて | 作成日時:2021年10月7日 22時