第八十一話 ページ38
*
和「うわー、危ない。私たちなんかより麻友ちゃんの方が危ないじゃないの。」
私に対して相当な敵対心を持つ和は、馬鹿にしたように笑う。
殺…ッ
杏「炎の呼吸」
『!?待て煉獄っ!!』
私より怒っている奴がいると興ざめしてしまう。
今にも暴れだしそうな煉獄を宥め、何とか落ち着かせる。
しかし…このままでは埒が明かない。
逃げようにも逃げられない。
さてどうしたものか…
冬「麻友、久しぶりに俺と出かけよう。」
『は?行くわけないだ「行くんだ。」なッ!?離せ、冬仁っ…!』
私に有無を言わさず手首を掴みグイグイ引っ張っていく。
杏「麻友!!「杏ちゃんはこーっち!」!?」
『れ、煉獄…っ…』
私たちとは真反対の方向へと進んでいく煉獄と和。
折角の非番なのに
煉獄も相手が相手で無理に抵抗出来ないようだ。
お互いに手を伸ばしたが、私と煉獄が繋がることは無かった。
私は今、どんな顔をしているのだろう。
***
冬「どの簪が良い?」
『どれも要らん。』
冬「なら勝手に俺が決めてしまうぞ」
『っ…要らんと言ってるだろう!!』
冬「何故そんなに俺を拒む?」
『っ…お前たち双子のことは昔から嫌いだ。私と煉獄の邪魔ばかり…お前は特に粘着質で、私の屋敷に侵入したり、煉獄からの贈り物を破壊したり…っ…お前を好きになる理由が一つもない!!』
ずっと繋がれたままの手を振り解き、睨む。
こんな奴から簪だと?
この世で一番要らない。
私は煉獄以外から貰う気はさらさらない。
冬「愛故の行動だろう?許せ」
『っ…許すわけないだろう』
私の髪を掬い口付けを落とす。
あぁ、気分が悪い…
誰か助けてくれ
?「…麻友?」
『…!!時透…!!』
相変わらずのぼんやりとした目で私を見つめる時透。
救世主すぎる。
冬「お前は誰だ。」
時透は冬仁の存在を無視しながら続ける。
無「なんで…あの人と一緒じゃないの?」
『一緒だったんださっきまで。こいつに捕まって離れ離れにされてしまった。』
冬「麻友は元々俺のものだ。あんなやつといる必要が無い。」
無「…ふぅん。どうでもいいけど、麻友を傷つける奴は嫌いなんだ。」
時透は私をとても慕ってくれていて、私もよく可愛がっている。
だから、時透と出会ったのは奇跡だろう。
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真季 - 続編おめでとうございます。引き続き楽しみにお待ちしてます。 (2021年10月7日 23時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かふぇらて | 作成日時:2021年10月7日 22時