story364 ページ17
***
「…」
私達は言われるがまま通信機器を全て取り上げられ、入場ゲートに1番近い広場に集められた。
「お腹空いた…」
「おやつでいいならあるよ?」
「欲しいっ」
「それにしてもこんなに多くの人数人質にしなくたって…」
「いや、一斉殺戮したらどんだけの死者が出るか分からないし警察相手ならこっちの方が効果強いと思う」
「そんな、」
「とにかく下手なことして怪我するより大人しくしといた方が適切だよ」
「うん…」
「まま、大丈夫だよ。俺がちゃんと守るから」
「おい人のセリフ取んな」
「うっせ」
姫海は私の膝の上で一生懸命おやつを食べ、
凛音と凛月は私の手を握ってくれる。
おかげで少し気持ちが楽になった。
『おい。15から25の女はみんな前に出ろ』
『なんのつもりだっ!』
『あ??俺らが楽しむために決まってんだろ』
『なっ…!』
『逆らった奴は容赦なく殺す』
「A…行かなくていい」
「!」
私の心の中を見抜いたかのように凛月が声をかける。
「うんっ」
『オラさっさと出てこいチンタラすんなァ!』
『嫌だよぅ…』
『あ?死にてぇのかてめぇ?』
『ぅ…』
男達の脅しで次々と若い女の子達が連れ去られていく。
『おいそこの女』
「…」
『お前も来い』
「ねぇお兄さん。残念だけどコイツ年齢に該当してないよ」
『あ?』
「見て。俺達夫婦だからさ、子供ももうすぐ中学生になるし明らか30超えてるんだよねぇ」
『それにしちゃその女若く見えるが?』
「なぁに言ってんの元が可愛いからそう見えるだけだって〜。今だって腹に3人目居るしさ…絶対お兄さん達のお目当てではないと思うんだよねぇ」
『けっ。若作りかよ。ババアも大変だなっ!』
「…」
「てなわけでごめんなさい、他を当たってよ」
『あァ』
凛月のおかげでなんとか男は追い払えたものの、
なんだろう。心に受けた傷がでかい。
若作りって…。
「ふぅ…危ない危ない」
「ありがと凛月」
「当然。お前に触れていいの俺だけだから。いくらテロ組織って言ってもAに手ぇ出したら噛み殺せる自信あるよ」
「うん」
「大丈夫、Aはそのままでも可愛いよ」
「っ!」
こ、こんな時にときめかせてくるとか止めてよ…!
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てぃあ - 更新されてるかなって時々見に来る日々を繰り返していたらなんと更新されてて本気で泣きましたすっごく嬉しいです!これからも頑張ってください、応援しています (2021年7月6日 23時) (レス) id: e14ef9d322 (このIDを非表示/違反報告)
白羅(プロフ) - こんにちは、連載当初から読ませていただいてます。この作品がとても印象に残っていて通知が漏れてないか検索を掛けてたまに確認してた程気に入っていた作品なのでまた更新して下さってとても嬉しいです!これからも応援してます (2021年6月30日 19時) (レス) id: dff74dac63 (このIDを非表示/違反報告)
Ria(プロフ) - 久しぶりの更新ですね。すごく楽しみにしてました。何度も最初から読み返すほど好きな小説の続きが読めてすごく嬉しいです。これからも頑張ってください。 (2021年6月29日 21時) (レス) id: 37954a0177 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 更新してくださってありがとうございます!ずっと楽しみにしていました!これからも頑張って下さい! (2021年6月29日 21時) (レス) id: 6eb1b1d73d (このIDを非表示/違反報告)
みんと - ちょうど今日で1年経っててびっくりしました、、更新待ってます! (2020年9月5日 0時) (レス) id: 796f80bb72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロキ x他1人 | 作成日時:2017年3月21日 23時